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フランクな友人を見下して大恥!“身だしなみ”で負けたプレゼン対決

コラム

フランクな格好でレストランに向かった

「プレゼン内容では勝つ自信があったし、Fはどうせフランクな恰好で来るだろうと思っていました。なので、1人だけ気合を入れてカチっとした恰好で行っても浮いてしまうだろうと思い、ジャケットにジーパンと、いつもバーへ行くようなフランクな恰好でレストランへ向かたのです

 けれど、レストランは少し格式の高い店で、しかも個室でした。Fは仕立てのいいスーツを着こなし、時計や靴にも気を配っていて、まるで別人のような印象。K田も同じで、しっかりと経営者の風格を身にまとっていたのです。

「失敗したと思っても、あとの祭でした。2人の身なりを見て、TPOに沿った格好ができていない自分をダメだと思ってしまい、プレゼンどころではなかったです。一生懸命やりましたが、自分では声もカラダもずっと小刻みに震えているのを感じていました」

TPOに合わせた対応ができる人を選びたい

身だしなみ

 さらに、いつもフランクなFは、まるで別人のようにプレゼンをこなします。専門用語もわかりやすく嚙み砕いて説明し、K田も興味深く聞いていました。完全にFに負けたことは自覚していましたが、2人のプレゼンが終わった後、普段は温和なK田から言われた言葉に打ちのめされたのだとか。

 そしてK田さんからは「普段はフランクでも構わない。ただ、いっしょに仕事するパートナーとしては、TPOに合わせた対応ができる人を選びたいと思っているんだ。人は見た目がすべてとは言わないが、身なりで印象が変わることも多い。悪いね」と、静かな口調でハッキリと言われたそうです。

 K田さんの言葉が身に染みた大翔さんは、猛烈に反省。普段から身なりに気を配るように。また、フランクに接してくれる人を勝手に見下してしまったことも深く反省し、いまではFやK田に倣ってTPOに合わせた服装や言動を心がけるようになったそうです

 TPOに合わせた服装や言動は、社会人として最低限大切なルールと言えるでしょう。

<TEXT/山内良子 イラスト/カツオ>

-[身だしなみにまつわる喜怒哀楽]-

フリーライター。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意です

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