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有村架純と志尊淳を「本当に2人だけに」。話題作を生む名物Pに聞く、驚きの“演出”

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 2020年日本アカデミー賞で最優秀作品賞を受賞した『新聞記者』を筆頭に、『宮本から君へ』『MOTHER マザー』『ヤクザと家族 The Family』など、話題作を手掛けてきた映画会社「スターサンズ」。そこで陣頭指揮を執る代表取締役社長の河村光庸さんは、御年72歳の現役プロデューサーです

河村光庸

河村光庸プロデューサー

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 そんな河村プロデューサーが新たに世に放った作品が『人と仕事』。新型コロナウィルスの感染拡大が進むなか、俳優の有村架純さんと志尊淳さんが、保育士や農家など、リモートではできない仕事に従事するエッセンシャルワーカーや、街行く人々にインタビューを行ったドキュメンタリー映画です。

 時代を切り取る作品を、次々に生み出してきた河村プロデューサーのビジョンとは? 小規模映画とシネコンとの在り方や、現在の政治家への注文なども飛び出しました。

いかに継続していくかが大事

――今日はよろしくお願いします。

河村光庸プロデューサー(以下、河村P):「週刊SPA!」とは昔、俺もいろいろ一緒にやったんですよ。昔は若者のマーケティングに冴えてたんだけど、最近はちょっと勢いがないなぁ。当時の編集長とアイデアを揉んで、コンドームを配ったりしましたね(笑)。

――(苦笑)。最近はWEBのほうも力を入れてまして。

河村P:そう、今はWEBになっちゃうんですよね。多くのものを多くの人に打っていくっていう方向に。本当はいかに継続していくかが大事なんですけどね。キヨスクでは、ある時代では、ボンタンアメとか、都こんぶが宣伝していないのに一番売れていたけれど、そういう存在を目指さないといけないという話を一緒によくしてましたよ。

ブランドマーケティングがテーマ

人と仕事

(C) 2021『人と仕事』製作委員会

――ひとつのことを続けていくということですか?

河村P:ブランドマーケティングですよ。私も「スターサンズ」というブランドをどうするかをメインテーマにしていますから。スターサンズを強化していくなかで、映画を作っているんです。1本、1本が当たるかじゃなくて、ブランドマーケティングとして動いています。

――確かに「スターサンズの映画なら面白いに違いない」と思う映画ファンが増えています。

河村P:菅義偉氏の実像に迫った『パンケーキを毒見する』(2021)のジャンルを聞くと、ドキュメンタリーと返ってくるでしょうけど、あれはドキュメンタリーじゃなくてバラエティなんです。テレビでもできるんだけど、テレビじゃできない内容。うちは全作品、一筋縄ではできないものを作っています。

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