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「世界一かわいそうな童貞」のために起業した、元カプコン26歳社長

ビジネス

――日々忙しいと思うのですが、健康のためにやってることはありますか?

加藤:夜ご飯以外はなるべく料理しています。カップラーメンとかも食べないですし、オフィスでもお米を炊いたりしています。あとは空いた時間に筋トレしていますね。

――お金をぱーっと使ったりすることはあるんですか?

加藤:ぜいたくとかよくわからないですね。そもそもほとんどのベンチャー企業はそこまでお金持ってませんし。この服も40枚、持っていて、いつも着てますから(笑)。靴下も、シャツも40セット無印良品で買いました。基本、服には無頓着なので。

 好きではないものを選ぶのって、時間とかお金とかムダじゃないですか。ごはんも毎日同じもので、朝ごはんはご飯と納豆。お昼ご飯はそば。みたいな生活。そばは冷やしたぬき2枚盛りで、変わることはほぼないです。

「起業するなら、やりたいことだけをしろ」

加藤卓也

取材を伺ったのは日本橋のシェアオフィスで、普段はここで仕事をしているという

――では、起業するために必要なこと、20代でやってよかったことはありますか?

加藤:好きなこと、だけをやること。逆に言えば、嫌いなことは絶対にやらない。

――それはどうしてですか?

加藤:それもやっぱり時間のムダだからですね。よく大人や上司が「若いうちは我慢」とか言うじゃないですか。いやいや、我慢してたらその先に何かあるんですかみたいな。我慢して覚えた技術って、やっぱり好きな奴には勝てないし、使い物にならないんですよね。

 僕も社会人1年目のときに礼儀とか敬語とか教えてもらったんですけど、営業が好きなやつに勝てるわけがないと思いました。我慢して覚えたことは絶対に勝てないんですよ。逆に、自分が好きで覚えたこと、挑戦したことは面白いほど勝てますね。

――自分の長所を伸ばしたほうがいいってことですよね。

加藤:そうです。なので、何が好きなのかをまずは探すことが大事だし、それに対してフルスイングする。もちろん普通に生きるなら我慢とか苦労とかのほうが大事ですが、起業するに役立つと思います。勝負の世界で勝つという経験は。

――好きなことを見つけるのってどうやるんですか?

加藤:当たり前ですが全部試す。好きなものが見つからないと言っている人は行動力が足りないと思うんですよ。別に賢さとか運が悪いんじゃなくて、とにかく思いつくもの全部やる。そのための時間とお金を作ることが大事。

 本当に見つからないって人は、最低でも新しい趣味を100試す。その中で気に入ったものを数個長く続けて、そこから本当に好きなものを見つけたらいいと思います。

 ちなみに大学でサークルは10個くらいはいりました。何が好きかなってぜんぶ試した結果、スポーツチャンバラだけは向いていました。あ、大前提なんですけど「成果を出したい」「歴史に名を残したい」と思っている人向けですからね(笑)。

特集・ミレニアル世代の起業家たち

<取材・文/永田詩織>

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