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“転売ヤー”を描いた異色の漫画。なぜ転売をテーマにしたのか作者に聞く

 大きな社会問題となっている転売。それを生業にする“転売ヤー”をテーマにした漫画が現在「COMIC MeDu」で連載中の『テンバイヤー金木くん。最年少転売屋金木と、人たらしニート大友がタッグを組み、転売稼業にいそしむ姿を描いた異色のダークコメディです。

テンバイヤー金木くん

『テンバイヤー金木くん』©早池峰キゼン/ジーオーティー

 今回は作者・早池峰(はやちね)キゼン@hayachinek)さんにインタビューを敢行。『テンバイヤー金木くん』の創作秘話や、転売の知られざる実態、そして自身の漫画家としてのキャリアについて語ってもらいました。

転売ヤーへの憎しみと、お金への興味が相まって…

――なぜ転売ヤー、ひいて言えばお金をテーマに漫画を描こうと思ったのですか?

早池峰キゼン(以下、早池峰):子ども頃のからお金を稼ぐことに興味があって「この会社もっとこうすれば儲かるんじゃないかな」とか「この商品おもしろいな」とか考えてました。思うだけで全然行動には移さなかったんですけど(笑)。大学卒業後は編集業で就職しました。そこでもビジネスに関する話を聞くことが多く、お金を稼ぐ情報をいっぱい知ることができましたね。もともとの興味と経験が合致して、お金をテーマにした漫画を描きたいとネタを温め続けていました。

――そこからどのように『テンバイヤー金木くん』が生まれたのですか?

早池峰:会社に務めながら漫画誌に投稿を始め、退職後も数年間続けていました。そのうちの1作が原型です。当時、投稿作品を読んだ色々な編集さんから「キャラが薄い」と言われてしまうことが多かったんです。じゃあ強いキャラを作るにはどうすればいいのか? となった時に興味があるテーマに結びつけて、銭ゲバ小学生(金木)を思いつきました。あとけっこう負の感情を作品にぶつけるタイプなので、転売ヤーへの憎しみと、お金への興味が相まって生まれた作品でもあります。

王道少年漫画みたいだけど…

テンバイヤー金木くん

主人公の金木 ©早池峰キゼン/ジーオーティー

――転売ヤーへの憎しみを原動力に本作を描かれているそうですが、個人的な体験は影響していますか?

早池峰:実は私自身は転売ヤーの被害にあったことがほとんどないんです。オタクではあるのですが、熱心にグッズなどを集めるタイプではないので。1つ記憶に残ってるのは、特別デザインのニンテンドースイッチ(ゲーム機)を購入できず通常盤で我慢したことですかね……。

――そうなんですか!? では、転売ヤーという社会問題に興味を持ったきっかけは?

早池峰:ネット上で転売ヤーの被害にあった人たちの話を読んだのがきっかけです。特に子どものクリスマスプレゼントを買えなかった親御さんの話を読むと、ものすごい怒りがこみ上げてきて。昔から自分と関係ないことでも強い怒りを覚えてしまう性分で、自他の境界がはっきりしていないタイプなのかもしれません。

――登場人物全員が転売に関わっているという設定ですが、キャラクターを描く上で意識していることはありますか?

早池峰:主人公の金木は普段、憎たらしい感じですが、年相応な部分はちゃんと描こうと思っていて。例えば大友に砕けた口調で接することがあったり。転売ヤーであることとは別に、1人のキャラクターとして多少愛着がわくような描写は心がけています。それぞれの特技を持ち寄って、同じ目標に向かう姿を描こうとしています。金木の頭脳と大友の柔軟性のタッグであったり。こういうと王道少年漫画みたいなんですが、やっていることはただの転売です。

テンバイヤー金木くん (1)

テンバイヤー金木くん (1)

ジャンル不問の全方位WEBコミックサイト『COMIC MeDu』にて大絶賛連載中! 賛否両論必至!? 最年少転売屋金木と人たらしニート大友の凸凹バディが送る、インモラルお仕事ライフ

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