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女性社長のひらめき「ニーズを感じ取った」1万円でバンクシーのオーナーに

ビジネス

 住居も車も自転車も、今やシェアが当たり前の時代。それはアートだって例外ではない。2019年6月にリリースされた「ANDART(アンドアート)」は、“1万円から始める本格アートコレクション”というキャッチコピーを掲げる日本初のアート作品の共同保有プラットフォームだ。

松園詩織氏

ジャン=ミシェル・バスキア「Jawbone of an Ass」と並ぶ松園詩織氏

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 ピカソやバンクシー、アンディ・ウィーホルにKAWSなど、誰もが知る現代アート作品のオーナーにたった1万円からなれるのだ。アートの共同保有という新しい概念について、株式会社ANDART代表取締役社長CEO松園詩織氏(32歳)に聞いた。

以前から潜在的にあった共同保有のニーズ

 ANDARTが販売するのは1枠1万円の作品オーナー権。オーナー権を購入した作品オーナーにはデジタル証明書が発行され、デジタル空間でコレクションを持てる機能や、実際に作品を鑑賞できる機会などさまざまな優待が得られる。共同保有のため作品を家に保有することはできないが、1万円という金額でアートコレクター体験ができる

 今でこそ国内外に類似サービスが見られるものの、設立当時は「アートの共同保有」というサービスはまったく前例がなかった。サイバーエージェント出身の松園氏は学生時代にアート系のスタートアップに在籍した経験はあるものの、業界からすれば部外者的存在。そんな彼女がどうやって業界に風穴を開けるサービスを実現していったのか。

「アートを共同で保有するというニーズ自体は数十年前からあったものです。複数の人間でお金を出し合ってひとつの作品を購入する形式は昔からありましたが、当時はテクノロジーも発達していなかったので知人同士の話に限られていました」

肌感覚でニーズを感じ取った

松園詩織氏

松園詩織氏

「私自身、アートには以前より興味があったものの、有名作品はとても手の届く価格ではないし、手頃な若手作家の作品を買うといっても目利きではないのでなにを買えばいいのかわからない。小口でも憧れの作品のオーナーになれる体験ができればいいな、と考えていたんです。

 肌感覚ですが同じニーズは絶対にあるという自信があったので、シェア文化が浸透してきたこのタイミングでテクノロジーの力を借りてアートの共同保有サービスを立ち上げようと決めました」

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