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ネットで買える「ED(勃起不全)治療薬」は超危険!救急搬送された例も

1錠30円!ネットには粗悪品があふれている

ネット通販

 通販品がもてはやされるのは入手に伴う手続きの気軽さだけでなく、割安な価格によるものだろう。ED治療薬は「一時的に勃起不全の症状を改善するが、病気そのものを根本的に治す薬ではない」ため、医療保険が適用されない。

 保険が利かないので価格は自由に決められる。だから、価格は病院や診療所によって必ずしも同じではない。つまり自由価格だ。ED治療薬の単価が割高になる背景にはそういう事情がある。処方のための診察も自費扱いとなるので施設によって費用は異なる。

 その点、ネットを介した個人輸入による通販品は面倒な手続きを踏むことなく、自宅に居ながらに注文でき、非常に安価に入手できるため、利用者は後を絶たない。半面、利用者増による爆発的な売り上げの伸びは粗悪品をあふれさせる一因にもなった。

 安価を謳(うた)う製品には1錠30円を切るものがある。また、3箱買うと、もれなくもう1箱おまけが付くという、テレビショッピング顔負けのキャンペーンを打ち出した業者もいる。

 当たり前のことだが、いくら手軽で安価に入手できるといっても、医師の処方でしか購入できない薬を他人が売買することは違法だ。それ以前に、個人使用という建前で輸入したものを第三者に販売することもNGである。

劣悪な環境で製造されている偽造品

 少し古い資料だが、2015年に税関で差し止められた偽造医薬品の合計は1030件で、その多くがED治療薬であったことが明らかにされた(国内でED治療薬を製造・販売する製薬会社が2016年11月に開いた合同セミナーの報告)。

 同セミナーでは日本とタイの調査会社を通じて発注、入手したED治療薬のうち、国内発注分の約40%、タイ発注分の約半数が偽造品であることも報告された。これらの詳しい鑑定によると、有効成分が認められている用量を超えていたり、足りなかったりするなど、品質にばらつきがあった。

 なかには成分がまったく含まれていないもの、他の成分や複数の不純物が含まれるものも確認されたという。それらは外装ばかりでなく、薬の形や色も本物と見分けがつかないほど精巧につくられた代物だ。正規品にはない着色を施した特製品もあった。その出来栄えは実に見事で、医師はもちろん、製薬会社の専門家でも一見しただけでは分からないという。

 関係機関の調べによると、偽造薬は世界中で製造されており、これまでに約60カ国で発見されている。摘発された製造現場は不衛生で、流通経路の品質管理もいい加減なものが多かった。不純物の混入による健康被害も報告されている。

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