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少子化でも売れすぎて品薄に。「ネスレ ミロ」が2度も販売休止になった理由

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味や溶けやすさに改良も

 また、ミロは厚生労働省が定める基準を満たした「栄養機能食品」だ。ミロには具体的にどのような栄養素が含まれているのか。

「カルシウム、鉄、ビタミンDを含んでいます。ミロ1杯(ミロ15g・牛乳150ml)飲めば、子どもの1日の必要量56%分のカルシウム(395mg)と44%の鉄(3.2mg)、40%のビタミンD(2.2μg)が摂取できます」

 また、内容組成や味などは時代によって微調整されているという。

「麦芽エキスとビタミン・ミネラルを主軸にした、“麦芽飲料”という点は変わっていません。ただ、時代によって必要とされる栄養素は異なるので、それに合わせて調整をしています。また、味や溶けやすさも改良を加えています。昔と比べてよく溶けるようになったという声をいただきますね。溶け残りがおいしいとおっしゃるお客様もいますが(笑)」

ミロのロゴはオーストラリア大陸

 ミロは、もともとオーストラリア生まれの製品だという。

australia_1934

1934年にオーストラリアで生まれたミロ

「1934年、食糧不足も深刻な貧しい大恐慌時代で栄養状況も悪い子どもたちのためを思って生まれました。じつは、ミロのロゴはオーストラリア大陸の形をしているんですよ

 その後、1973年から日本でも発売がスタート。ミロと言えば、スポーツをしている子どもが描かれたパッケージが特徴的だが、子どもの絵を入れたのは1980年代からだという。

初の瓶入りミロ

1973年に初代ミロ発売(瓶入り)

「ミロは子どもの健康サポート、健やかな成長を願って生まれた製品です。そのためにはただミロを飲めばいいだけでない。適度な運動、スポーツも子どもの健全な成長には必要です。そういったメッセージが込められたデザインになっています」

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