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福田麻由子、心が窮屈だった10代を経て感じた「この仕事の神髄」

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 2021年でドラマデビューから20年を超えた女優の福田麻由子さん(26歳・@fukudama1994)。そんな彼女の主演映画『グッドバイ』が公開中です。

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福田麻由子さん

 監督の宮崎彩さんは、是枝裕和監督のもとで映像制作を学び、本作は大学の卒業制作時に撮影されました。家族や自分自身を見つめていくヒューマンドラマで、主人公さくらを演じた福田さんに、同世代の監督とのお仕事について聞きました。さらに、本作で新たなスタートを切れたという女優人生も振り返ってもらいました。

「若いから」とか「女だから」

――今回、同世代の監督と組まれました。

福田麻由子(以下、福田):宮崎監督が事務所にオファーをくださったのですが、本当にゼロからのスタートで、前例のないケースでした。いただいたお話は極力お受けしますが、今回は1度、監督とお会いしてお話をさせていただきました。

――宮崎監督はこれが長編デビュー作です。

福田:撮影の感じも、どうなっていくのか未知でした。私自身、役者としてもひとりの人間としても立ち止まっていた時期でもあったので、同世代の方が、ゼロから映画を作るというものすごい熱意に、主演として応えられる自信がないところもありました。

――実際にお話されていかがでしたか。かなり若い監督です。

福田:私自身、子どもの頃から仕事をしてきて、「若いから」とか「女だから」という見られ方をして悔しい思いをしたことがあったので、そういうフィルターで人を見たくないと思っているのですが、当時まだ私が23歳で、監督は22歳だったので、新鮮ではありましたね。

 それと私も大人になったんだなと、しみじみしました。同世代の監督と主演で映画を撮れる年齢になったんだなと。任せていただけることにプレッシャーを感じつつ、嬉しかったです。

大学卒業で女優としてもリスタート

女優

(C) AyaMIYAZAKI

――立ち止まっていた時期で、本作を受けることも、最初は自信がなかったということですが、時期的には大学卒業くらいのタイミングですか?

福田:撮影が卒業直後で、お話をいただいたのはその半年くらい前でした。

――では4年生のときに監督と出会った?

福田:5年生でした(苦笑)。大学1、2年生のころ、仕事もほぼしていなくて、大学に行けていない時期があったんです。3、4年生の時は行っていましたが、それでも単位がギリギリで。

 でも『グッドバイ』と、2019年に公開された『ラ』の2本が同じくらいの時期に決まって、それをひとつの区切りとして、新たなスタートをするためにもなんとしても卒業するぞと、すごく必死に課題を提出して卒業しました。

――ちょうど大学卒業前後で、女優としても気持ちを新たにしたんですね。

福田:大学で勉強できて色んな学びがありましたし、勉強は好きでしたが、大人になる前に、モラトリアムな時間が欲しかった部分もあった。それをポジティブな気持ちで終わらせて、「この仕事に向かっていくぞ!」と思えた決意の年だった気がします。そんなときに、めぐり合わせてもらった『ラ』も『グッドバイ』も、その少し前に立った舞台『まゆをひそめて僕を笑って』も、宝物のような作品です。

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