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「エロいとハゲる」は本当か。薄毛に関する都市伝説を専門医に聞いてみた

暮らし

 男子の悩みのひとつに「薄毛」がある。もちろん薄毛のイケメン男優もたくさんいるし、「薄毛が好き」という女子もいくらでもいるものだが、しかし当事者にとっては小さくない悩みだろう。

若ハゲ

画像はイメージです

 薄毛といえば、昔から数多くの“俗説”が言われてきた。「髪に良い」と聞けば忠実に実行し、「髪に悪い」と聞けば避けてきたという男子も多いことと思われる。

 そこで今回は、巷間に流通するさまざまな「薄毛の俗説」に関して、薄毛治療専門の医療機関・Dクリニック東京の小山太郎医師にその真偽を問うた。

ハゲる理由はほとんど遺伝

 まず薄毛といえば、遺伝によるところが大きいと知られている。ハゲた父親や祖父の写真を見て、恨みがましい気持ちになる男子もいるものかと思われるが、これに関しては「ほぼ正解」であるらしい。

「男性の場合、年齢による薄毛の原因の8割が遺伝によるものです。何を食べているかとか、どういう生活をしているかよりも、生まれ持った遺伝子で薄毛が進みやすい人、そうでない人が決まっているのです」

 ただし、親が薄毛だからと言って必ずしも薄毛になりやすいとは限らないそう。

「薄毛に関係すると報告されている遺伝子は複数あります。遺伝子は両親から受け継ぐものです。親が薄毛でも、薄毛に関連する遺伝子を親から受け継がなければ自分は薄毛にならないわけです。

 実際には親が薄毛だという人と、そうではないという人を同人数集めてくれば、前者で薄毛の人が多くなるはずですが、あくまで確率の話です

 遺伝子が強く関連する一方で、食事、睡眠、喫煙などの生活習慣やストレス、糖尿病などの影響も無視はできないそう。ただし、それらが薄毛の進行にどのようなメカニズムで、どれくらい影響するかについて十分な知見は得られていないのだそう。

「薄毛の俗説」は迷信だった

髪 セット

 染髪やパーマなど、「そんなことしてると将来ハゲるよ」と言われた経験のある人は少なくないだろう。しかし、そういった“俗説”を小山医師にいくつかぶつけたところ、そのほとんどが「関係ない」という結果だった。

 まずは、「整髪料を付けると薄毛になる」という俗説について。

「ワックスなどの整髪料が薄毛の理由になるわけではありません。寝る前にシャンプーする習慣があれば、問題ないはずです

 次いで、「パーマは薄毛の理由になる」という俗説も否定した。

「パーマの巻きや薬液で毛が痛む、切れ毛につながるなどはゼロとは言えませんが、薄毛の進行にはつながりません。『過去にパーマを当てていた』という患者さんであっても、よく話を聞けば、薄毛で悩んでいる部位はパーマをあてていた部位と関係ないことがほとんどです

 帽子をかぶっていると薄毛になる、という俗説もあるが、これはむしろ真逆のようだ。

「帽子をかぶる習慣はむしろ、髪にとってはプラスです。かぶっていると紫外線カットになるので、頭皮と髪の毛を紫外線による老化現象から守ることができます。汗をかいたり、蒸れたりが髪の毛に良くないのではと心配される方がいらっしゃいますが、1日1回、洗髪して頭皮と髪の毛を清潔に保てば問題はありません」

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