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アイリスオーヤマ、初のノートPCがSNSで酷評 「貧弱なストレージ」になった意外な理由

ガジェット

 生活雑貨や低価格の白物家電で知られるメーカー「アイリスオーヤマ」が、2021年よりついにパソコンの製造販売に参入した。しかし、3月25日に発売された「LUCA Note PC」は性能が低く、SNSでも酷評の嵐。

 ツイッターでは「メモリ4GBにeMMC 64GBとか罰ゲームみたいなPC」「ダメPCのお手本のような仕様」「控えめに言って安物買いの銭失」などと話題になっている。

アイリスオーヤマ PC

画像はアイリスオーヤマ公式サイトより

 公開された情報によると、約3世代前のCeleron 4コアCPU(ベースクロック1.10GHz)を搭載し、メモリは4GB、ストレージは64GBだという。言うなれば「3年前の格安ノートPC」のスペックだが、定価は競合品よりも高い5万4780円(税込み。以下、特記がない限り同じ)をつける。そこで今回は、このLUCA Note PCというプロダクトが生まれた理由を、文科省との関連から探りつつ、その将来を占ってみたい。

貧弱なストレージが危険を生む

 LUCA Note PCのスペックであれば、表計算やワープロソフト、Webブラウザを動かすこと自体は可能だ。しかしマルチタスクを前提としたWindowsでは、メモリが4GBではあまりに非力で、動作の遅さを実感することが多いだろう

 それ以上に問題なのは、ストレージが64GBしかないという点である。Windows 10のOS本体をインストールした時点で半分近くを占有するので、残った領域をやりくりしてデータを保存することになる。

 Windowsを安全に使うためには、提供されるアップデートを随時適用し、常にOSを最新の状態に保つことが大事だが、その更新にあたっても空き容量が必要になる。メインのストレージがわずか64GBでは、支障をきたす可能性が高い

 アイリスオーヤマ公式サイトでは「Windows 10 pro搭載で安心のセキュリティ」と謳っているが、ストレージ容量が乏しいとセキュリティの破綻にもつながるのである。この点でも、LUCA Note PCには弱点が多いように見える。

非力な「GIGAスクール標準仕様」

GIGAスクール構想

文部科学省「GIGAスクール構想の実現について」資料より。この時点ですでに読みにくい…

 アイリスオーヤマLUCA Note PCの仕様策定の根拠は、文部科学省が主導する「GIGAスクール構想」だとされている。これは子どもにも1人1台の情報端末(PCかタブレット)を持たせようというもので、文部科学省の資料によると、Windows PCの「標準仕様」は以下とされる。

【CPU】Intel Celeron 同等以上、2016年8月以降に製品化されたもの
【ストレージ】64GB
【メモリ】4GB
【画面】9〜14インチ

 いわば“国家標準”が提示された形だが、この構成では「快適なパソコン生活」とは程遠い。CPUを別としても、ストレージ(64GB)とメモリ(4GB)の容量は、前述したようにWindows PCとしては不足の懸念が大である。こうなった理由はおそらく、標準仕様表に横並びで掲載されているiPadやChromebookと近い数字にするためだろう。

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