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3年以内の離職率は99%…26歳OLが過ごした超ブラック企業での日々

コラム

 人生山あり谷ありとは言いますが、社会人にとって人生と仕事は切っても切り離せない間柄……。今回は元広告代理店勤務の浅見理沙さん(仮名・26歳)を人生の谷底に突き落とした、まるでフィクションのようなブラック企業でのご経験をご紹介します。

女性 悩む

画像はイメージです(以下同じ)

チャレンジの先に待ち受けていた罠

 某大手航空会社に新卒で入社し客室乗務員として働いていた浅見理沙さんは「利益を生みだせる人になりたい」と、転職活動を経て都内の広告代理店へ営業職として入社しました。初めての転職。期待と緊張の入り混じる初日から、理沙さんは違和感を抱くことになります。

「初出勤日に私の歓迎会を開いていただいたんですが、お店へと向かうタクシーの車内でも皆ノートPCを開いて仕事をしていました。飲み会では社長の無茶ぶりで一気飲みを強要され、盛り上げられないと罵倒される……。今思えば異常ですよね」

 広告代理業の営業として採用された理沙さん。しかし配属されたのはブランド開発事業部という謎の部署……。引き継ぎも説明もないまま、他の中途採用者と共に自社飲食業の運用を任され、深夜残業と休日返上の日々が始まりました。

キラキラ系ブラック企業の実態

説教

「週一の定例打合せで、事業が赤字であることを『お前のせいだ』とひたすら怒鳴られ続けるんです。2時間くらい、ですかね……。チームが3人だったのですが、やり玉に挙げられる人はランダムでした(笑)。発言しようとすると机を叩かれて威嚇され、正論をいうと聞こえないふり。初めはとにかく怖かったです。あと、自分の無力さが申し訳なくて、ツラかったですね……」

 勤務時間が長すぎると怒鳴られ、虚偽の勤怠報告を強制された理沙さんらは、平日は16時間、土日も10時間ほど仕事する日々が続いていました。「人に迷惑をかけられない」「時間がかかるのは自分が無能だから」という思いに押しつぶされそうになり、泣きながら仕事することも多かったそうです。

「ひとつのことも出来ない奴は、何をやっても成功しないと言われ続けていました。全員が、『理不尽な業務内容でも、頑張ることが自分の力になるんだ!』というマインドで、キャリアのために会社を利用してるんだって自分に言い聞かせる感じでした」

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