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先延ばしにサヨナラするための「行動イノベーション」の極意

学び

引き金はワンパターンでもいい

「複数のテーマの10秒アクションがほとんど同じパターンの『パソコンを開き、書きかけのファイルを開く』となってしまい、あまりやる気になれず、行動が途切れがちです。他のアクションを考えるべきでしょうか?」。私が主催しているオンラインサロンで、こんな相談をうけたことがあります。

 10秒アクションは、夢や目標を実現するための行動に着手するトリガー(引き金)にすぎないので、続けたいことが実際に続いているのであれば、ワンパターンでも問題ないです。それがきっかけで「行動に着手できているか?」、行動に着手できている場合「行動の質が上がっているか?」を確認してみてください。そうすることで、さらに精度を高めていくことができます。

 ワンパターンの10秒アクションが機能していないときは、ちょっとした工夫で行動に着手できるようになります。先ほどの「ファイルを開く」というワンパターンの10秒アクションではやる気になれなかった人の例で言えば、「パソコンを開き、書きかけのファイルを開いた後」にする10秒アクションをいくつか決めておけばいいわけです。たとえば、

・とりあえず1文を書く
・キーワードを打ち込む
・前回書いた文章を眺める
・文章を書き終えたときのゴールをイメージする
・読み手をイメージするなど

 10秒アクションにも、いくつかバリエーションがあると、着手しやすくなります。

10秒アクションなら軌道修正も気軽に

仕事

 たった10秒でもあっても行動に着手しさえすれば、もしうまくいったら、そのまま行動し続ければいいわけです。もしうまくいかなくても、軌道修正すればいいだけです。

 具体的には、他の10秒アクションを試してみればいいわけです。例えば、「パソコンのファイルを開く」という10秒アクションがうまく機能しなかった場合は、「とりあえず1文書く」という別の手段で試してみます。うまくいけば、そのまま続ければいいし、うまくいかないときは、さらに別で試してみればいいのです。

目標をたてたら、10秒アクションからでいいので実際に動いてみる」、これが、ものすごく大事です。どんなにすばらしい目標をたてたとしても、実際に動いてみないと、そこで止まってしまいます。

 実際に動いてみることで、「本当はもっとこうしたい」「あれ、なんか違うかも」といった要素がでてきます。ぜひ、そこまで経験してみてください。今日たった10秒でもいいので着手してください。その積み重ねが未来を創っていきます。

<TEXT/株式会社アンカリング・イノベーション代表取締役 大平信孝>

目標実現を専門とするメンタルコーチ。株式会社アンカリング・イノベーション代表取締役。脳科学とアドラー心理学を組み合わせた、独自の目標実現法「行動イノベーション」を開発し、これまで1万人以上のリーダーの部下育成に関する悩みを解決。近著に『先が見えなくても、やる気が出なくても 「すぐ動ける人」の週1ノート術』(PHP研究所)、『先延ばしは1冊のノートでなくなる』(だいわ文庫)

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