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イケイケ営業マンが陥ったリボ払い地獄「ボーナスが見込みより50万円減で」

コラム

ボーナス20万円に対してカードの返済額は…

「営業の研修はきっちり受けたつもりだったのに、ボーナス対象は『受注ベース』と勘違いしてたんです。今考えれば契約書を書いただけでは、会社にとって1円にもなりませんから、当然のことだと納得できますが、当時は本当にショックでした。かなり大雑把な性格なんですが、まさに如実に現れた出来事でした。職場でも『仕事できるアピール』してしまっていたので、二重で恥ずかしかったですね……。そして何より困ったのがカードの引き落としです」

 想定していたボーナスの額を大幅に下回った秋田さんをクレジットカードの支払いが襲います。

「冬のボーナス一括払いで30万円近いパソコン10万円の電動自転車を購入。それ以外にも、前職の同期や可愛がってる後輩に『結構ボーナス入るからさ』とカッコつけて、飲み会がある度にで奢ってしまったんです。その1万~2万円の積み重ねも大きかったです……」

リボ払いが全然終わらない

ボーナス

 カードの引き落としは50万円ちょっとと、20万円のボーナスでは到底支払えず……。「貯金が一切なかったので、引き落とすお金さえなかったんです。分割払いではとても追いつかず、全てリボ払いにしましたが、完済にはまだまだかかります」と嘆きます。

「親に借りるのも心配かけそうだし、消費者金融に借りるのも何だか怖かったんで、やむなくリボ払いにしました。とりあえずその場はしのげて安心しましたが、完全にリボの落とし穴にハマってますよね。毎月払ってるので、『もうそろそろ払い終わるか』と思ったら、2年先の冬まで支払いが残っていましたから

 1年後のボーナスで完済できましたけど、おかげで実質2年連続ボーナスがなかったように感じます(笑)。しかも30万円のPCも電動自転車もほとんど使いませんでしたから……。ボーナスをあぶく銭と考えて、財布の紐が緩みきってました。それ以降は計画的に使ってます」

 堅実な生き方を知るためには大きな代償だったかもしれません。とはいえ一生かかっても身の丈に合った金銭感覚が身に付かない人もいるわけで。20代半ばに方向転換できただけでも良しとすべきなのかもしれません。

<取材・文/吉沢さりぃ イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>

ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。近著に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)がある。『日刊SPA!』『BLOGOS』などで執筆。趣味は飲酒
Twitter:@sally_y0720

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