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不調の自動車業界でボーナス60万円も!27歳整備士の堅実な働き方

学び

 10月には13か月ぶりに新車販売台数が前年比プラスとなりましたが、2020年全体では販売台数が大きく落ち込んだ自動車業界。一般的に車検切れのタイミングで買い替えを行う傾向にありますが、コロナの影響で車のような大きな買い物を抑える人も多いようです。

車

画像はイメージです(以下同じ)

ボーナスは昨年から4万アップ

「業界的にそういう話は聞きますね。ただ、ウチの工場の場合、2020年は、前の年より1~2割は車検の依頼が増えてます」

 そう話すのは、車検の認定工場になっている自動車整備工場に勤める安達聡志さん(仮名・27歳)。自身も2級自動車整備士で、今の工場に勤めて7年目になるといいます。

「ガキのころから車やバイクが好きで勉強が苦手だったこともあり、自動車整備の専門学校を出た後に今の工場に入ったんです。社長の息子が学生時代からの友達で、要はコネ入社なんですけどね(笑)」

 ちなみにこの冬のボーナスは約60万円。昨年からは約4万円のアップですが、それでも社内で同年代の整備士よりはかなり多くもらっているとか。

自動車整備士と営業職を兼任

整備士

 もちろん、車検が増えたことで工場の業績が上がったことも大きく関係していますが、単にそれだけではありません。彼自身の貢献度も高く評価されたためです。

「実は、整備士としてだけでなく営業担当としても仕事をしているんです。以前、たまたま工場の営業を一手に引き受けていた方が2人同じタイミングで辞めてしまい、人手が足りなくなって兼任扱いで営業に回されたんです。

 慣れない仕事で最初はテンパっていましたが、数社の企業と社用車の整備や車検を一手に引き受ける契約をたまたま続けて取れたんです。自分では営業マンってガラじゃないと今でも思ってますが、社長や専務にはやたら評価されてしまって。本当は整備士に専念したいですけど、畑違いの分野でも評価されること自体はうれしいし、やっぱり期待に応えたいじゃないですか」

 言われてみると、自動車整備士と聞くと武骨な職人気質のイメージがありますが、彼に対してはまったくそんな印象を抱きません。取材中も笑顔を絶やさず、いかにも人当たりの良さそうな優しそうな男性です。

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