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NHKディレクターが明かす親の介護の現実「怖すぎる…」と話題に

 担当ディレクターは朝5時に起きて、母親をトイレに誘導し、その間に食事の準備や諸々の家事をこなしてから出勤するという生活を送っています。

 介護と家事と仕事に追われたディレクターは、母親に声を荒げ後悔したことがあると番組内で告白しました。

母親と息子が介護によって疲弊していく

介護

 担当ディレクターの母親の大野ともさん(79)は、息子に対して「申し訳ない。やっぱり仕事ができないだろうなと思って。こっちが何にも、手足でできないから気の毒だと思います」と語りました。

 コメンテーターとして出演したウェブメディア「KAIGO LAB」編集長の酒井穣さんによると、息子介護にあたって、男性が直面することが少なくない特有の問題があると指摘しています。

 男性は誰かに頼ることを良しとしない傾向にあるため、問題を抱え込んで孤立してしまいがちであるそうです。

 また、うまくいかないことはすべて自分に問題があると自責の念に駆られ、ビジネスと同じように完璧を求めすぎてしまうといった傾向があるそうです。

 では、どのような解決策があるのでしょうか。番組では3つの解決策のヒントが紹介されました。

解決策1)複数人でタッグを組んで介護をする

 担当ディレクターがまず頼ったのは、介護保険サービスを利用することでした

 ケアマネジャーに相談し、プロフェッショナルの見地から介護のプランを立てたのです。

 その他にも、ヘルパーや、訪問歯科サービス、管理栄養士の訪問指導、訪問医療などのあらゆる専門家の手を借りながら介護をすることによって、母親のこれ以上の体調の悪化を防ぐことに成功したそうです。

解決策2)他人の感覚で接すること

 要介護4のレビー小体型認知症を患っている母親の介護をしている40代男性は、妻や子どもの生活環境を鑑みて同居はせずに、毎朝2回、毎夜2回の、1日4回実家に通う、通い介護をしています。

 母親の症状は進行しているそうで、息子のことがわからなくなってしまうこともあり、変わりゆく母の姿に感情を抑えきれず、強く当たってしまったことがあると言います

 この男性はあえて、母に対して「○○さん、ご飯ですよ」と他人の感覚で接することで気持ちの昂ぶりを抑えているそうです。そうすることによって、自分を産み育ててくれた母という存在から距離を取ることができると言います。

 酒井さんは「お父さんやお母さんというのは、役割に関する名前でしかありません。その前に、お父さんやお母さんには自分の名前があって、個人としてどのような人間なのか、どのような価値観を持っているのかということに向き合っていくことが大事」と話します。

 自分を育ててくれた母親が衰えて変わっていく姿というのは、当事者にとって、とてもツラいことですが、他人として接することで心の均衡を保つのは有効と言えるかもしれません。