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「大手だから大丈夫」は危険。“転職のプロ”が語る生存戦略/moto×たいろー

学び

年収240万円から1500万円になれた理由

超戦略的転職論

――とはいえ、なかなか仕事の成果をすぐに出すのは難しいです。年収1500万円、副業年収1億円超のmotoさんのように上手くいくコツは?

moto:実績や成果とは「新規事業を成功させた」みたいな大きな話じゃなくてもいいんです。僕は新卒でホームセンターに就職して当時は年収240万円からのスタートでしたが、明確な実績をつくっていました。

 例えば「バレンタインデーの少し前からチョコの棚を大きく展開する」といった小さな工夫で店舗の売り上げを高めたり、利益を増やすために仕入れる商品を変えたり。小さな実績かもしれないけど、こうした経験の積み重ねがキャリアになっていくんだと思います。

たいろー:僕も28歳の頃は飲食店のバイトでしたが、今のキャリアにつながる貴重な気づきを得ました。客単価を上げようと肉料理に赤ワインをオススメしたり、カップルでの来店なら少し単価高めのロゼシャンパンを女性に提案したりしていたんです。

 そんな具合に毎日いろんな試行錯誤をしていた結果、僕は客単価がトップクラスのスタッフになれました。実際に転職面接でもこういうビジネスに直結した話は好印象です。

大切なのは「仮説思考」

moto:どんな環境であろうと、やれることはたくさんありますよ。

たいろー:大切なのは、自分なりに改善方法の仮説を立てて実践してみる「仮説思考」を持つこと。「整備されていない道を、自分で舗装しながら歩いていく」くらいの気持ちでいれば、いざ転職をしようと思い立った時にも自ずと選択肢が増えていると思いますよ。

⇛対談第2回【「年収を上げる転職」に必要な戦略とは何か<moto×たいろー対談>】に続く

<取材・文/オバラミツフミ>

【moto(戸塚俊介)】
1987年長野県生まれ。短大を卒業後、新卒で地方中小企業(ホームセンター)へ入社。その後、リクルートや楽天、スタートアップなどを経験。著書『転職と副業のかけ算』(扶桑社)はベストセラーとなった。ブログ「転職アンテナ」、ツイッター(@moto_recruit

【たいろー(森山大朗)】
早稲田大学卒業後、リクルートで人事・営業などを経験した後、エンジニアに転身。新サービスの立ち上げやビズリーチでの求人検索エンジン開発などを経てメルカリに参画。Head of Data/AI/Searchとしてメルカリの検索アルゴリズム改善やAIを活用した新機能の開発、Machine Lerning Engineer組織を統括した。2020年より現職。AIを活用したダイナミック広告のプロダクトオーナーとして開発のマネジメントを担っている。ブログ「ユニコーン転職日記」、ツイッター(@tairo

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