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性転換した“元女性のホスト”が歩んだ半生「同じ悩みの人の背中を押したい」

学び

 漫画『夜王』のモデルにして、シャンパンタワーの生みの親。さらに46歳にして現役ナンバーワンホストでもある流星さんが代表を務めるホストクラブ「トップダンディーファイブ」。ここにその流星さんも一目置く若手ホストがいる。

成宮涼さん

成宮涼さん

 彼の名は成宮涼さん(源氏名・28歳)。清潔感のある見た目にガッチリとした筋肉質な体型で、ホストというよりはモデルのような佇まいのイケメンだ。低い声で丁寧にエスコートしてくれる彼は、実は数年前まで女性として生きていた。

 小さい頃から自分の性に疑問を持ち、男性の心を持ちながらも23歳まで女性として生きていた成宮さん。彼はなぜ今、男性となり男社会であるホストで戦う道を選んだのだろうか。

徐々に「違和感」を感じるように

 物心のついた3~4歳のころから男の子っぽい子どもだったという成宮さん。人形遊びよりボール遊びが好き。お下がりのワンピースの着用を嫌がり、買い物に行くと男の子コーナーで洋服を買ってほしいとせがんだ。

「小さいながら、周りと自分は何かが違うことは自覚していました。ただ、それがなんなのかは理解できなくて……」

 小学生になると、さらに自分の感情に違和感を持つように。

女の子と一緒にいたいと思ったし、話しているとドキドキするようになったんです。でも、この感情が恋愛なのか友情なのか、やっぱりわかりませんでした」

最初は同性愛者なのかと思った

成宮涼さん

 小学5年生の時にパソコンを与えられ、インターネットで自分の抱えている“違和感”を検索するようになった。そして中学に上がると、源氏名と同じ“リョウ”と名乗り、男性として匿名のオンラインチャットを利用するように。自分と同じく性の悩みを持つ人と交流するなかで、「自分はバイかもしれない」と思うようになったという。

 さらに高校2年生で、ウェブ上で自己紹介ページを作成できる「前略プロフィール」(現在は運用停止)を通じて、女の子と出会う。彼女と付き合うことになり、初めて「自分は女性が恋愛対象なんだ」と気づいた。

 しかし、成宮さんが性転換し、男性として生きるようになったのは社会人になった22歳のとき。心は男性ながらも“女性”として過ごす期間が長かったのは、熱中していた水球の存在があった

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