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デスクワークばかりの大人が気づかない「座りっぱなし死」のリスク

 長時間じっと座っていると、特に下半身の血流が滞ります。

 血流が滞ることによる重篤な健康被害として、静脈血栓塞栓(そくせん)症(通称エコノミー症候群)があります。2002年ワールドカップ日韓大会メンバー発表前、高原直泰選手が苦しんだ病気として記憶されている方も多いのではないかと思います。

 実際に私も過去10年間の産業医活動の中で、20代の男性社員で一人経験があります。

 直接の原因が長時間の座位であることを証明することはできませんが、出張や基礎疾患がなく、原因不明でしたが、1日中デスクワークをしている社員でした

長時間の腹圧が血流を滞らせた結果

お尻 痔

 実は、長時間座りっぱなしによる病気は血栓塞栓症栓以外にもあります。

 特に若い人に多く見られるのは「痔(ぢ)」、正確には痔核と呼ばれるものです。痔核は、通常「いぼ痔」とか「脱肛」などと呼ばれ、肛門科領域でもっとも多い疾患です。

 もともと痔核は誰でも持っているものであり、肛門から便やガスが漏れるのをふさぐ「水道蛇口のパッキン」のような役割をしています。

 この痔核組織のおかげで、ふだんは肛門がぴったりと閉じられて便やガスがもれないようになっているのです。

 ところが、便秘で長時間いきんだり、力仕事や長時間座る仕事などで長時間、腹圧がかかる生活を続けていると、この痔核組織がすこしずつ伸ばされ、血流が滞るようになります。

 これが悪化していくにつれて、出血を繰り返したり、排便時に脱肛するようになります。痔核が進行して大きく脱出するようになると、痛みが生じることもあります。

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