髭男、あいみょん人気を生んだSpotifyが次に狙う“音声コンテンツ” | bizSPA!フレッシュ

bizSPA!フレッシュ

髭男、あいみょん人気を生んだSpotifyが次に狙う“音声コンテンツ”

ビジネス

 音楽を聴く手段はここ20年で大きく様変わりした。最近では主流になっている、定額型の音楽ストリーミングサービス。そんななか、音楽ストリーミングサービスでは世界最大級を誇るのが「Spotify(スポティファイ)」だ。日本では2016年秋にローンチし、国内での音楽ストリーミング市場を牽引している。

スポティファイ

スポティファイジャパン株式会社 コンテンツ統括の芦澤紀子氏

 スポティファイジャパン株式会社でコンテンツ統括を務める芦澤紀子氏に、ヒットソングの変遷や令和時代に注目を集めるアーティストの共通点について話を聞いた。

トップダウン型からボトムアップ型に

 ソニーミュージックで邦楽や洋楽の制作に携わっていたという芦澤氏は長年、音楽業界に身を置いてきた。音楽を聴く媒体が時代とともに移り変わるなかで「メディアからの“トップダウン”でヒットを生み出すのではなく、ユーザーからアーティストを検索しにいくような“ボトムアップ”で話題になることが増えた」という。

「これまではメジャーデビューを第一目標にしたり、テレビやラジオなどのメディアとタイアップしたりして、『ヒットを作る』ことが定石でした。しかし、音楽産業の構造に変化が生じたことで、リスナー自らアーティストを検索するようになった

 ストリーミングで新たなお気に入りの曲に出合い、そのアーティストの作品を深掘っていくことでファンになり、さらにSNSでのシェアを通じてリスナーが広がっていく。音楽ストリーミングサービスが登場したことで、こうした『SNS×ストリーミング』という新しい音楽ヒットの導線が確立されてきましたね」

 従来、アーティストが有名になるためには路上ライブをしたり、イベントやライブを行ったりと、地道な活動でファンを獲得していくのが定石だったが、それが様変わりしたという。

楽曲の再生数が人気のバロメーターに

スポティファイ

 Spotifyのような音楽ストリーミングサービスが登場したことで、プレイリストを通してさまざまなリスナーと接点を持てるようになったのだ。

「昔はCDがいくら売れたかがヒットソングの基準でした。ただ、あくまでCDを購入した数であって“どれだけ聞かれているか”という観点の数字は入っていない。他方、Spotifyではリスニングデータから楽曲の再生回数はもちろん、リスナーの年齢や国籍のほか、どのプレイリストがどのくらい再生されたかもわかるので、よりリスナーが実際に支持して聴いているアーティストが顕在化し、注目されやすくなっている

 また、Spotifyでは使えば使うほどAIによるレコメンド機能によって、自分好みのアーティストに効率よく出会える仕組みがあり、SNSとの親和性の高さゆえにリスナーが新たなお気に入りのアーティストと出会った感動を共有したくなるほど拡散されやすいのも特徴と言えます」

 音楽との出合い方も、かつては知っているアーティストのアルバムなどから新たなお気に入りの楽曲を見つけていたが、いまやプレイリストを通してジャンル、国境などボーダーレスに、好きな世界中の音楽に出会えるようになった。

おすすめ記事