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シックスパッドのMTGがコロナ禍で「ホームフィットネスに注力」の背景

ビジネス

今後はオンラインフィットネス市場へ注力する

 最後に今後の展望について熊崎氏に聞いたところ、世界のオンラインフィットネス市場の成長に着目した新規事業を伸ばしていきたいと話す。

「アメリカ発のホームフィットネス・スタートアップ企業『Peloton(ペロトン)』の台頭により、従来の『店舗型フィットネスジム』から『オンラインフィットネス』への変化がより顕著になると予想しています。今回新しく始めたホームフィットネスサービス『SIXPAD HOME GYM』は新型コロナが流行する前から、自宅にいながらいつでも、好きな時間にレーニングできるオンラインジムの構想を具現化したもの。ジムに行きたくても行けない“コロナ難民”のフィットネス人口にアプローチできたらと考えています」

SIXPAD

自宅で好きな時間にオンラインで独自設計のハイブリッドトレーニングを楽しめる「SIXPAD HOME GYM」

 SIXPAD HOME GYMは専用のEMSトレーニングスーツと、専用のアプリを通じて、自宅にいながらいつでも好きな時間にオンラインでトレーニングのレッスンを受けることが可能なサービスだ。また、インストラクターのエールや音楽、映像、EMSの刺激に合わせた身体の動きと連動した独自のシステム「SIXPAD WAVE」による没入感の高いエンターテイメント性も提供している。

「日本のフィットネスジムの月会費の平均価格は総合型ジムが平均9500円、ブティックスタジオが平均1万2500円、そしてパーソナルジムは平均6万9500円と言われています。SIXPAD HOME GYMは一番安価なスーツ・アプリを使用するプランであれば月々6080円(5年定額の60回払い、初回のみ1万880円)から利用可能で、価格面でも十分勝負できる。

 さらに、ジムへ行かずに自宅で本格的なトレーニングを行える点や、没入感を創出するエンターテイメント性に富んだトレーニング体験として付加価値を提供しているので、オンラインフィットネス市場を牽引できるよう“新しい運動様式”として普及させたい」

 SIXPADローンチから5年。オンラインフィットネスに活路を見出すMTG社の今後の発展に期待したい。

<取材・文・撮影/古田島大介>

1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている

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