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TOEICで940点取れた会社員「リスニングができれば海外も怖くない」

コラム

リスニングが9割解ければ海外も怖くない

道上

――TOEIC 900点を目指すことが実際のビジネスにも役立つということですね?

道上:TOEICのPART1から4まではリスニング問題ですが、この部分が9割以上できるぐらいの力があれば、実際のビジネスでも英語のヒアリングにそれほど困ることはないと思います。言い換えれば、リスニング部分で9割以上の正解率を目標に勉強することは、ビジネス英語の勉強として、とても有効だと思いますね。

――逆に、TOEICのこの部分は実際のビジネスに役立たない、というところはありますか?

道上:PART5の文法はあまり実践的ではないかもしれません。確かにTOEICのスコアが500~600点のほうが100~200点、手っ取り早く点数を上げるという意味では、基礎文法をしっかりやることが、一番効率がいいでしょう。

 しかし、実際のビジネスでは文法の正しさにこだわるよりも、必要な伝達事項が正しく、しかも早く伝わることのほうが重要になります。「A部品、あなた、明日午後6時までに私に送る」という文法的に間違った文章でも、その部品が遅れないでちゃんと届けば、ビジネスの世界ではOKの部分がありますから。

 むろん、いい加減な英文法のせいで、間違ったメッセージが伝わってしまうようなことは絶対に避けなければなりません。ただし、TOEICで730点ぐらいのスコアが取れれば、そういった致命的な文法間違いをビジネスですることもなくなる、とは思います。

英語で世間話できるスキルはTOEICとは別物

――TOEIC 900点取っても「これは難しい」と思うのはどんな点でしょうか?

道上:私の勤めている会社では、英語のネイティブスピーカーと仕事に関して交わされるメールや会話を普通に行うことができれば、それ以上の英語力は要求されません。

 でも、実際の英語の世界では、実は仕事に使う英語よりも、仕事に関係のない世間話をするときの英語のほうが断然、難易度が高くなります。特にネイティブスピーカー同士の世間話や雑談についていくのはかなり大変です。

 ネイティブと英語で打ち解けて世間話することが、ビジネスに役立つと考えるなら、TOEICで900点超えを達成しても、まだまだ先は長いでしょう。ジョークや描写を交えて世間話できるような英会話の勉強を、また別のアプローチで始めないと上達しないと思いますね。

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「TOEICの先に、転職や資格取得、スキルアップといった自分の『やりたいこと』を絡めるのがスコアアップの鍵です」と語る道上さん。まずはしっかりとした目標を定めることが、何より上達できる近道かもしれない。

※文中ではTOEIC(R)の(R)を省略して表記しています。

<TEXT/bizSPA!取材班>

bizSPA!フレッシュ編集部の記者(編集者)が、20代のビジネスマン向けに、気になる世の中の本音や実情を徹底した現場取材で伝えます。

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