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「20代は視座を10倍高く」不動産ポータルLIFULL社長の働き方

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財団法人を通した啓蒙活動にも従事

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2018年から始まった野外フェス「PEACE DAY」。今年はコロナ禍でオンライン開催だったが、業界人やアーティスト、有識者らが集い、平和について考えるイベントとなった。写真は2019年に開催されたPEACE DAYの様子(筆者撮影)

 また現在は、財団法人や社団法人を立ち上げ、広く世の中に利他主義や真の幸福のあり方、地球の未来について考えるための啓蒙活動も行なっている。

「国連は、世界中の人々が『平和』について考える日として、毎年9月21日を国際平和デー(ピースデー)と定めています。日本でもピースデーを広めるために、PEACE DAY財団では野外フェスを通じて『争いのない平和な世界を実現する』ためには何ができるのか。人類の悲願である戦争のない世界をどう創っていくか。このようなことを考えるきっかけになればと2018年からイベントを行っています」

 今後の事業展望については「100の社会課題をビジネスで解決する」と、切り出す井上社長。さまざまなプロジェクトがあるなか、「LivingAnywhere Commons」事業を例に挙げて、次のように抱負を述べた。

視座を10倍高く持つように意識する

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場所に縛られない働き方やライフスタイルを実現できるプラットフォーム構想として『LivingAnywhere WORK』を7月に立ち上げました。『いつでもどこでも仕事ができ、好きな場所で暮らせる」という仕組みを作っていこうと考えています。まずは『場の分散』を目指し、全国各地に働く場所の選択肢を増やせるよう、賛同企業や賛同自治体と協力しながら事業展開していきたい」

 最後に、20代ビジネスマンに向けたメッセージを聞いた。

「日々の忙しさに悩殺され、つい足元ばかり見てしまいがちだと思いますが、視座を10倍高く持つように意識するといいでしょう。今世界では何が起きていて、どういう課題があるのか。インターネット社会は便利な反面、SNSだけ追っていてもどんどん流れていってしまう。『データ』や『インフォメーション』だけ見て、事実を知っただけではあまり意味がありません。

 何か1つでも自分ごと化して行動に移せるかどうか、知るよりも感じることが大切。『The Day After Peace(ザ・デイ・アフター・ピース)』という映画がありますが、これはたった一人から始まったムーブメントが大きな変化を生み出す情景が描かれている。心を揺さぶられる物語なので、ぜひ観てみるといいかもしれません」

<取材・文・撮影/古田島大介>

1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている

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