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ネット無料の賃貸物件は「回線が切れやすい」説。真偽を専門家に聞いた

住まいを見直す必要はあるか?

――今までの話を総合すると「ネット無料物件に住むべきではない」とも考えられます。入居希望物件や、入居中の物件が該当する場合、住まいを見直したほうがいいのでしょうか?

池本:いえ、そこまでする必要はないと思います。現在引っ越しを考えていて、テレワークの導入が見込まれる会社にいるのなら検討するのもアリですが、ネット回線については立地や部屋数などと異なり、自力である程度改善できますから。

 もし専用の光回線を引けなくても「ポケットWiFiの利用」「携帯の契約を使い放題系のプランに変更してテザリング」などをすれば一定の改善は見込めます。そのため回線品質は「物件選びの決定打」にはならないでしょう。

――オンライン授業はともかく、テレワークの普及率がまだ低いのも事実です。

池本:日本中の企業でテレワークが推進されていれば、話は変わってくるのですが、地域や企業によって普及ぶりが大きく異なっているという現状があります。依然としてテレワークに縁がない人も多く、その場合は今まで通りネット無料物件を契約する選択肢も十分考えられます。

物件選びの決定打になることはない

池本洋一

「SUUMO」の編集長を務める池本洋一さん

――最後に、池本さんが考える「ウィズコロナ、アフターコロナの物件選びで重視するべき条件」を教えてください。

池本:まず、複数人で住んでおり、テレワークの可能性がある人は部屋数を確保するべきです。一人暮らしでも、狭い部屋でひたすらテレワークするのはかなりのストレスになると思うので、ゆとりのある間取りを選ぶほうがいいでしょう。

 また、家にいる時間が長くなるので、物件の遮音性や省エネ性も重視したいところ。窓ガラスが1枚ではなく、2枚でできている「ペアガラス」の物件は特にオススメです。2層のガラスの間は真空もしくはガス入りになっていることで断熱性と遮音性が向上し、光熱費の削減が見込め、静かな室内環境も得られます。

 インターネットについても意識はするべきですが、自力で解決可能な部分でもあるので、最優先ではないでしょう。意外なところでいえば、オンライン会議中に荷物が届くことによるロスタイムを考えたとき、宅配ボックスのある家に住むのは効果的ですよ。

<取材・文/齊藤颯人>

【池本洋一】
1972年滋賀県生まれ。1995年上智大学新聞学科卒業。同年株式会社リクルート入社。住宅情報誌の編集、広告に携わったのち、住宅情報タウンズ編集長などを経て、2011年より現職。住まいの専門家としてテレビ・新聞・雑誌などのメディア出演、講演、執筆を行う

上智大学出身の新卒フリーライター・サイト運営者。専攻の歴史系記事を中心に、スポーツ・旅・若手フリーランス論などの分野で執筆中。Twitter:@tojin_0115

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