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コロナ陽性だった30代記者に起きたこと。「ただの風邪と侮った」

ビジネス

7月29日(水):療養先のホテルが決まる

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受け入れ先のホテル。療養中の生活の詳細は後日公開の後編で

 夕方頃、受け入れ先のホテルが決まったという連絡を受ける。当初はホテルの手配に2日から3日はかかるとも言われたが、予想よりも早く決まった。翌日30日に保健所が手配した送迎の車が自宅まで迎えに来るとのことだったので、荷造りをこの日のうちに済ませる。

 同居の家族のことを考えると、陽性判定から早いうちにホテル療養が決まったのはよかった。隔離されている以上は、家族に感染させるリスクも回避できるし、外出が制限されていても、ノートPCさえ持参していれば、療養中でも仕事を進めることもできるかもしれないからだ。

【後日談】1つの判断ミスが感染拡大に

 最初に出た症状が軽かったこともあり、「ただの風邪」だろうと侮っていた。しかし、いざPCR検査を受けると陽性判定だった。濃厚接触の定義によれば、1メートル以内の距離で、たった15分でも会話すれば濃厚接触にあたる。

 もう少し早い段階で検査を受けていたら、1日で下がった熱を軽視していなければ、20日から22日の期間に適切な行動がとれたと思う。これは自分に落ち度があり、反省すべき点だと思う。

 一方で、最初に問い合わせたコールセンターでは、PCR検査を受けさせることに消極的だったことも事実だ。結果として、自分に症状が出てきたことよりも、周りから陽性判定が出てきたことで、ようやく保健所が動くことになった。もっと早く検査を受けさせてもらうことはできなかったのだろうか。

 日を追うごとに感染者が増え続けるなか、目の前の対応に追われる保健所やコールセンターと、日々の生活に追われる市井の人々。

 私のようなたったひとつの判断の誤りが、感染拡大を引き起こしてしまう可能性があることを身に染みて感じる出来事だった。近日配信予定の続編では「ホテル療養の日々」についても述べていきたい。

<TEXT/目黒川みより>

フリーペーパーを発行する出版社勤務を経て、現在はWEBデザイン会社にてディレクターとして勤務。お忍びで「心の問題」を扱う執筆活動を続ける

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