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戦時中にTwitterがあったら…NHK広島「戦争体験の新しい語り方」とは

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戦争体験を語り継ぐ新たな手法に

広島

原爆投下目標になった相生橋。特徴的なT字型が上空から判別できるため、目標に選ばれた

 存命中の全国の被爆者は13万6682人(2020年3月末時点)。平均年齢は83.31歳、昨年度の1年間で亡くなった被爆者は9254人に上る。高齢化にともない、被爆者自身に語ってもらうことが難しくなっている。

「『#ひろしまタイムライン』は、これまで戦争や原爆の実態に触れてこなかった若い世代にSNSを通じて届けるだけでなく、戦争体験を語り継ぐ新たな手法を開拓するのも目的です。日記をそのままコピーするのではなく、行間を埋めながら自分の言葉に置き換える。

 ツイートを担当しているメンバーのように、被爆体験を聞くだけでなく、それを自身の中で再構築してアウトプットすることに意味があると考えています。被爆者の高齢化が進む中、悲惨な体験をどう伝えていくかは、今後の大きな課題だと思っています」(上松CP)

<取材・文/中野龍>

1980年東京生まれ。毎日新聞「キャンパる」学生記者、化学工業日報記者などを経てフリーランス。通信社で俳優インタビューを担当するほか、ウェブメディア、週刊誌等に寄稿

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