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小池百合子都政が“やらなかったこと”とは?カオスすぎる東京都知事選を斬る

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多彩な候補。スーパークレイジー君、ホリエモン新党…

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※画像はイメージです(以下、同じ)

ダースレイダー:どんな公約を出そうが候補者の自由だし、どんな立場を表明して出てこようが自由。ホリエモン新党という、堀江貴文氏のニックネームを冠した政党が立ち上がっていて、立候補していない堀江氏の顔写真を使っていたり。

 2014年、2016年の国政選挙のときには「支持政党なし」という政党名での立候補がありました。特に支持政党がない人はここに入れればいいのかと思ってしまうようなポスターを貼っていた。ポスターは、本人の写真でないモノを貼れるというのがポイントで、これを踏まえて見る必要があります。

 平塚氏は「コロナはただの風邪」と言っているんですが、石井均候補は「新型コロナの治療薬・予防薬を開発した」ということを一番に主張しています。

「スーパークレイジー君」代表の西本誠候補は「百合子か俺か」みたいなポスターを作ってアンパンマンマーチをかけながらあちこちをまわり、Instagramを中心に選挙活動をして、ダンスパフォーマンスをしたり、武勇伝をYouTubeで公開したりしているので、見てみるのもいいと思います。

 彼らのような候補を畠山氏は「無頼系独立候補」と呼んでいるんですけど、代表的な存在としてスマイル党のマック赤坂という方がいます(現在、東京都港区議会議員)。今回、そのマック赤坂氏の秘書の込山洋氏も立候補しています。

国政野党が支持する宇都宮健児・山本太郎

ダースレイダー:現職が出ている中で、国政野党が推薦する形で立候補しているのが、宇都宮健児候補。2016年の都知事選では野党統一候補に鳥越俊太郎氏がなるってことで降りていたんですが、2014年の選挙では挑戦している弁護士の方です。弁護士としては、豊田商事事件や地下鉄サリン事件など、かなりハードコアな事件を担当しています。

 北野武映画の名作『その男 狂暴につき』のイメージをそのままインスパイアした『この男 実直につき』というかっこいいポスターを支援者の人が作っています。宇都宮氏は東京都を具体的にどうするかを示した49ページにわたる分厚い「政策集」を出しているので、見てみるといいと思います。

 野党が支援する候補は宇都宮氏だけかと思いきや、ギリギリになってれいわ新選組の山本太郎候補が立候補を表明し、野党から支持者の多い候補が2人出てきたという状況になっています。

 山本氏は2019年の参議院選挙で、2人の重度身体障害者を当選させるなど、非常に大きな“うねり”を作りました。もともと国会議員であり、総理大臣になることを目標として議員候補者を集めるというのがれいわ新選組のそもそもの党規約だったのですが、一転して都知事に挑戦すると。非常に支持者が多いので、街宣活動をすると、聴衆がわっと集まってきてとにかく盛り上がる。

 演説を見ると、東京都の政策というガワを使いつつも国政を見ているんだなという内容の話をしている。国レベルでやらないといけないことを話していると感じます。

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