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木村花さん逝去で考える、ネットの誹謗中傷を訴えるには?

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「不快」は名誉毀損に認められにくい

テレビ

「(真実性とは)発言した事実が本当かどうかということです。 その発言を裏付ける証拠がある場合は、名誉毀損とは認められません。また、ある番組出演者に対して『見ていて不快になった』『もう番組に出ないでほしい』といった投稿をしたとして、言われた側は当然傷つくと思いますが、こうした投稿は表現の自由に基づく感想ということで名誉毀損とは認められにくいです

 一方で、「死ね」「消えろ」といった明らかな侮辱や罵倒は、伏せ字を使った「〇ね」「今から〇しに行く」といった表現でも名誉感情侵害になり得るといいます。

「個人に対する『死ね』『今から殺しに行くぞ』などの投稿は場合によっては脅迫にあたる可能性があります。これは文字を隠しているからといって認められないことはありません」

 今回の事態を受けて5月26日にはツイッター、フェイスブックなど大手ソーシャルプラットフォーム各社は、名誉毀損や侮辱を厳しく取り締まる緊急声明を発表しています。失った命を取り戻すことはできませんが、正しい知識を身につけ二度と悲劇を起こさないようにしたいですね。

<取材・文/シルバー井荻>

平成生まれの編集者・ライターです。赤羽と阿佐ヶ谷に出没します。ビジネスサイトの編集長もやってました。

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