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ドミノピザ、コロナ特需か5200人を大量採用。業績と働きやすさを分析する

ビジネス

アルバイトが見た「ドミノピザ」の働きやすさ

ドミノピザ

ドミノピザの宅配バイク photo by haru__q CC BY 2.0 via flickr

 続いて、アルバイトについても確認します。

良い点:
・時給がいい
・雰囲気が明るく、コミュニケーションが活発
・昇給がある
・社割を使ってピザが購入できる

気になる点:
・仕事ができないと居づらい
・初期研修の量が多い(動画教材・実地含めて)
・頻繁に手を洗う必要があり、手荒れしやすい
・店舗によって、シフト調整に融通が利かないケースがある

 アルバイトの口コミで「初期研修の量が多い」や「覚えることが多い」と明確に書かれているのが印象的でした。国内の飲食チェーン店でこの手の口コミはまず見ないからです。

 多くの内容を覚えつつ、明るくハキハキ働ける人であれば、時給もよいため、楽しめそうです。

ドミノピザの「ホワイト/ブラック度」判定

ドミノピザ:★★★☆☆

 デリバリー需要の高まりの波にうまく乗った企業です。もともと国内エリアの業績も問題なかったため、今後さらに業績を伸ばしていくことが推察されます。

 非上場企業は経営数値の開示義務はなく、官報で公表される賃借対照表のデータが全てになりやすいのですが(そして官報の情報は探すのにコツが要ります)、ドミノピザ・ジャパンは2011年度からの賃借対照表・損益計算書をサイト上で公開しており、分析しやすいと感じました。

 働く側としては「数値管理を強く求められる」点が印象的でした。アルバイトからの社員登用も積極的で、コスト管理が上手にできる人を評価する仕組みになっているようです。門戸は広めで、他業種にも使える知識が学べる「お得な」企業だと言えます。

 本連載で取り上げた企業の中で例えると「吉野家」「ワークマン」「ドン・キホーテ」に近いかも。このタイプの企業は業務負荷が高い一方で、真面目に仕事に取り組めば、キャリア構築上でもメリットがあるので、大量採用している今は入り込むチャンスであると言えます。

 ただし、外資的なシビアさがうかがえる点と、労働時間が特に長い点が気になりました。そのため最終的に★3としました。

<TEXT/アラートさん>

ブラック企業を生き抜いた歴戦のプロダクトマネージャーが、公開情報からホワイトorブラックを判定し、率直な理由とともにお伝えします。
Twitter:@blackc_alert
note:ブラック企業アラート

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