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江頭、オリラジ中田…バズる「芸能人YouTuber」はどこが違う?VAZ代表・森泰輝が未来予測

ビジネス

 SNS総登録者400万人を超えるインフルエンサー・ねおを筆頭に、チャンネル登録者数が100万人以上いる人気YouTuberを多数マネジメントするプロダクション、株式会社VAZ。同社の若きトップを務めるのは森泰輝社長(29歳)だ。

森泰輝

VAZ代表の森泰輝氏

 テレビタレントが続々参戦し、日に日に盛り上がるYouTube市場。森氏は「テレビタレントがチャンネル開設をすることで、コンテンツのプロ化が起こる」と語る。動画ブームのファーストウェーブから現在までを知る森氏に、今後のYouTube市場の未来予測をしてもらった。

テレビ化するYouTubeに、芸能人が続々参戦

――「芸能人のYouTube参戦」が話題になっています。テレビで活躍する芸能人が、こぞってYouTubeチャンネルを開設しているのはなぜでしょうか?

森泰輝(以下、森):YouTubeが急成長し「誰もが利用するプラットフォーム」になったことで、使わない理由がなくなっているからだと考えています。タレントがテレビに出演する理由も同じです。テレビは「日本国民が利用するプラットフォーム」だから、出演することに意味がある。言うなれば、YouTubeが“テレビ化”しているのです。

――「テレビに出演できないから」ではなく、そもそもYouTubeでチャンネル開設をするメリットが大きくなっていると。

森:おっしゃる通りです。僕が考えるに、テレビは神秘性を高めることに強みを持つメディアで、YouTubeは親近感を高めることに強みを持つメディアです。それぞれ、特性が違います。

 まずテレビは、出演しようと思って出演できるものではありません。「出演している」だけで、凄みが出る。つまり、テレビタレントには、「遠い存在の人」という、ある種の神秘性が宿ります。しかしその分、親近感がない。

 一方、ネット発のタレントやYouTuberは、SNSを活用し、ファンと交流することで人気を獲得しているため、神秘性がない代わりに親近感があります。

 僕は神秘性と親近感が人気を構成する要素だと思っていて、神秘性の強い芸能人がYouTubeに参戦することは、親近感を大きくしていく戦略だと考えています。テレビでは見られないプライベートな一面を見れば、ファンからの印象が変わる。つまり、エンゲージメントを高めることができるのです。

 事実、女優の川口春奈さんの動画で高い再生数を記録しているのは、実家を訪れるシリーズ。こうした“裏側”が見れるコンテンツは、ファンかどうかを問わず、注目を集めやすいのです。

ネット発YouTuberの生き残り戦略

森泰輝

令和時代のタレントは「神秘性」と「親近感」のバランス

――逆に、ネット発のYouTuberは、テレビなどマスメディアに出演することで神秘性を高められる?

森:そうですね。ブランディングを意識しつつ、うまくバランスを取ることで、「人気」を拡大することができます。たとえば弊社に所属するインフルエンサーのねおは、SNSで人気を獲得してから、ティーンエイジャーの女性向けファッション雑誌『Popteen』の専属モデルになり、現在はテレビ出演が増えている。

 また、ワーナーミュージック・ジャパンのレーベル「etichetta(エチケッタ)」と契約。それまで少なかった神秘性を高めることで、タレントとしての影響力と人気を大きくしているのです。

 ただ、ねおは、彼女の人気を支える「親近感」をなくすことはしません。ゴールデンタイムのテレビ番組に出演しても、アーティストのデビューが決定しても、彼女の習慣である「毎日のリプ返」は、どれだけ忙しくても継続しています。

 繰り返しになりますが、テレビタレントなのか、YouTuberなのかを問わず、令和時代のタレントは「神秘性」と「親近感」のバランスが大事なのです。

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