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仲野太賀、元乃木坂46・衛藤美彩に感動「アイドルの魅力や強さを感じた」

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 本屋大賞を受賞した『羊と鋼の森』で知られる作家・宮下奈都さんのデビュー作を映画化したラブストーリー『静かな雨』が公開になりました。

静かな雨

(C) 2019「静かな雨」製作委員会/宮下奈都・文藝春秋

 監督は『四月の永い夢』で国内外から評価を受けた中川龍太郎さん。ドラマ『ゆとりですがなにか』、『今日から俺は!!』、映画『母さんがどんなに僕を嫌いでも』などの若手実力派・仲野太賀さんが、乃木坂46を卒業した衛藤美彩さんとともに主演を務めています。

 交通事故に遭い、新しい記憶を短時間しか留めておけなくなったヒロインのこよみと、ともに生きていこうと決意する青年の行助を演じた仲野さんに取材。本作で大切にしたことに加えて、13歳でデビューした仲野さんの仕事への向き合い方を聞きました。

どこかカオスな要素があっていい

――中川監督とは『走れ、絶望に追いつかれない速さで』に続いて2作目のタッグですが、クランクイン前にかなり話し合いをされたそうですね。

仲野太賀(以下、仲野):宮下さんの書かれた原作のすごくピュアでキレイなものを核にしながら、いかに映画としての広がりを持たせるかという部分を中心にお話しました。

 監督は「どこかおとぎ話のような作品にしたい」とおっしゃっていて、とても素敵なコンセプトだと思いました。ただ同時に、僕は生身の人間が演じるうえで、どこかでカオスな要素があってもいいような気がしたので、その辺を話し合いながら深めていきました。

「アイドルの魅力や強さを感じた」

仲野太賀

仲野太賀さん

――行助を演じるにあたって、どんなことを大切にしましたか?

仲野:行助は生まれ持って右足に不自由があって、そこは彼にとってコンプレックスでもあります。だからこそ人の痛みにとても繊細に気づくことができる。こよみさんも、行助にはどこかガードが下がる部分がある。優しい心を持っている行助だから、寄り添えるのだと思いましたし、そこは大事にしました。

 とはいえ、どんなに素晴らしい人間でも限界は来るし、その限界にこそ、人間味が宿る。そこも大事にしていこうと思いました。

――こよみを演じた衛藤さんの印象を教えてください。

仲野:衛藤さんがいるだけで現場がすごく華やかでした。乃木坂46でアイドルをされて、やはり人を引き込む力、瞬発力の高さがすごかったと思います。お芝居はほとんど初めてとのことでしたけど、監督が望むことに瞬時に対応していましたし、アイドルだからこその、魅力や強さを感じましたね。

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