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OB訪問をムダにしないコツ。社会人がイラっとする言動とは

学び

 就活の際、情報取得の手法として「OB・OG訪問」を活用する学生は多いと思います。最近では「OB・OG訪問アプリ」などもあり、学生が企業人と接触するハードルが以前よりも下がりました。

OB訪問

※イメージです(以下同じ)

 しかし学生と社会人との距離が近くなった一方で、この機会をうまく活用しきれていないケースも多く見受けられます。すでにOB・OG訪問したことがある人も、今後初めてだという人も有意義な機会とするためのアドバイスをお伝えします。

大学生が「持論を一方的に主張」

 これは、私の知人(男性)が体験した「ざんねんなOB訪問」の事例です。あるとき「御社について聞きたい」という依頼を受け、OB訪問希望の学生に会ってみたそうです。

「その学生は、私の会社とは無関係の、彼が選考を受ける予定の有名企業について『ここを受けます』という報告を淡々として、それらの会社についてネガティブに思うことや業界への持論を一方的に主張してきました。弊社の情報収集というよりも、選考に対する不満のはけ口に時間を奪われた気がしました」

 1対1でのOB訪問対応だったため、知人は大人の対応で、その場は相談役に徹しましたが、「当初の依頼と、話の内容が異なるのでは!?」と首をひねったそうです。

「こちらの話を聞くよりも、学生側が持論を展開することが多かったため、こちらも知識や持論の披露大会(マウントの取り合い)という印象を与えないよう気をつけました」

その「OB・OG訪問」間違ってない?

会議

 学生よりも、社会人のほうが気を使ってしまう一幕でしたが、まず学生側が考えておきたいのが、OB訪問の活用方法です。なかには質よりも数をこなすことに一生懸命で、OB訪問をすること自体に安心感を得ている人もいるのではないでしょうか?

 1回、1回の機会が自分にとって有意義なものになればよいですが、何社も繰り返すうち、なかなか“意思決定”(次のステップに進むことを決めたり、自分の選択肢から外すこと)できず、ただ会って終わりという人も多いと思います。

 自分の進路選択に役立てたいと思って参加した学生が「特に何か得られたわけではなかった」と虚無感にさいなまれる一方で、訪問を受け入れた先輩社員や企業側も「どれだけのものを提供できたのか」と頭を悩ませるようです。

 こうした「OB訪問への無力感」はなぜ起こるのでしょうか。考えられる背景として2点挙げられます。

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