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リクルートから被災地へ。1405日間の仮設住宅暮らしで見つけた「地方創生」のカギ

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 現役リクルート社員ながら、2013年より1405日間(およそ3年10か月)宮城県気仙沼市での仮設住宅での暮らしを命じられたという、森成人さん。気仙沼の仮設住宅での暮らしから始まった生活を綴ったブログ「気仙沼出向生活」も話題だ。

気仙沼

気仙沼に訪れた初日に撮った写真。大きな船が陸の真ん中にあった

 本連載では被災地の生活を通じて知り合った、地域資源と向き合い、自らの価値を探し見出して生きているローカルで活躍する若者や事例について紹介する。まず第1回では、森さんの出向生活について紹介したい(以下、森さん寄稿)。

「来月から気仙沼の仮設住宅に住んでほしい」

 東日本大震災からちょうど2年経った2013年春、大阪出身の東京在住で新卒からリクルートに約15年勤めた私は、いつも通り会社に出社した際に人事異動を告げられた。言われたことは以下4つ。

① 4月から被災地である宮城県気仙沼市へ出向異動してほしい
② ミッションは被災地の復興支援
③ 住まいは仮設住宅を用意した
④ 仕事の日々の判断は市長も含めた気仙沼側の方々で行っていってほしい

「利益誘導の取り組みは絶対やめてほしい」

 確かに会社の次のキャリアをどう考えるか悩んでいたところではあったが、都会しか知らない自分にとって行ったこともないローカル、しかも被災地での生活をあまりに唐突に告げられ目が点になる。そこへさらに畳みかけるようにこう言われる。

「基本的には復興のために何をしてもいいと思う。だけどあくまで会社の善意での判断なので、当社への利益誘導のための取り組みだけは絶対にやめてほしい」

 ますます目が点になる。なぜならこれまで私は会社へのビジネスを通じた利益貢献でしか社会人として認めてもらったことがないのだ。今回はそれすらも取り上げられてしまう。

「一人の人間として被災地の復興支援に向きあってほしい」

 告げられた内示があまりに衝撃で受け止めきれないまま私の被災地生活は始まった。

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