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大地震に遭遇したガイド師が、北海道で人気の「乗馬ツアー」を開くまで

暮らし

 新型コロナウイルスの影響によるテレワーク、在宅勤務の拡大を受けて、地方移住に目を向ける人が増えている。現役リクルート社員の森成人さんは、2013年より東日本大震災の被災地である宮城県気仙沼市で生活し、1405日間(およそ3年10か月)の仮設住宅暮らしをブログ「気仙沼出向生活」で綴っている。

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北海道浦河町で暮らす中川 貢さん

 本連載「リクルートから被災地へ」では森さんが被災地の生活を通じて知り合った、ローカルで活躍する若者などを紹介する。これまでは私が住んだ気仙沼の方を中心にローカル活性に取り組んでいる人を取材してきたが、今回からは気仙沼以外にも森さんが全国で出会った人を取り上げていく

 今回、取材したのは、北海道浦河町の中川貢さん(48歳)だ(以下、森さん寄稿)。

自然の中で暮らす乗馬ツアー

 北海道浦河町、襟裳岬に近いこの地に全国でも変わった人気ツアーがある。それが「うらかわで短期集中乗馬レッスンプログラム」。

 この地は競走馬を育てるエリアとして有名で、その広大な敷地を活用して自然の中で馬とともに過ごす3泊4日のツアーだ。ツアー客は毎日1回の乗馬レッスンはもちろん、期間中は馬の世話から、最終日にはその自然の中でホーストレッキングを行う。

 まさにツアーの間は大自然と馬とに囲まれた生活。都会の喧騒を離れてこの地に女子旅としてやってくる方も多いらしい。参加者は乗馬経験のある人かと思ったら、なんと3人に1人が初心者というから驚きだ。

1年間に15回以上も訪れるファンも

「関係人口づくりに実は馬が重要なんだと気付いたんです」。そう語るのが今回お話を聞いた中川さんだ。

 都会の乗馬体験というと馬に乗る技能を身に着けることに主眼があって初心者にはハードルが高そうだが、ここではあくまでインストラクターとともに馬と自然を楽しみ、数日間、浦河で過ごすことそのものが目的となっているのが面白い。

地方

中川さんが開発した乗馬ツアー

「個別の馬のファンができたり、とにかくリピーターが多いですね。多い方だと馬に会いに年間15回以上訪れる方もいたりします。」

 1年で15回とは驚きだ! そんな馬を通じた企画で関係人口づくりをしている中川さんだが、実はココ、北海道浦河町は地元でも何でもない。どうしてこの地でこのようなツアーをやっているのだろうか?

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