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旅行先をネットではなく、店舗で探すメリットとは?HISに聞く

ビジネス

 「旅行に行こう」と思ったとき、とりあえずネットで飛行機やホテルを検索する人が多いのではないだろうか。JTB総研によると、18~79歳の男女で旅行会社の店舗を活用する人は14.1%だという。

 そんな中、若者を中心に賑わう旅行会社の店舗が表参道にある。HISが運営する「HIS 旅と本と珈琲とOmotesando」だ。

旅と本と珈琲とomotesando

旅と本と珈琲とomotesando

 人気の猿田彦珈琲を味わいながら旅行の計画を立てられる店舗として、2015年にオープンした。一見旅行会社のようには見えないオープンな入り口で、店内には旅行関連の本やパンフレット、旅行グッズなどに囲まれたワクワクする空間が広がっている。

 なぜHISは若者に支持を受ける店舗を運営することができるのだろうか。そもそも、旅行会社の店舗に足を運ぶメリットはなんだろうか。

 今回、bizSPA!取材班はイベント運営を主に担っている株式会社エイチ・アイ・エス営業推進チームの門田美穂さんに話を伺った。門田さんは、フォロワー8.8万人を誇る「タビジョ」というインスタグラムアカウントの運営も担当し、同社の若者向けPRやイベントの最前線にいる人だ。

コミュニティを作る店舗

HIS社員の門田美穂さん

HIS社員の門田美穂さん

――「HIS 旅と本と珈琲とOmotesando」はどんなお店なのでしょうか。

門田美穂(以下、門田):誰もが気軽に店舗に足を運んでもらいたくて「HIS 旅と本と珈琲とOmotesando」を出店しました。そもそも旅行会社の店舗が、ご予約以外の目的で入りにくいのでは? という課題があって。

 コーヒーや本を置くことで、ご予約以外の目的でもふらっと立ち寄りたくなるような場所を表参道に作り、お客様に旅行のイメージを膨らませていただきたいという思いがありました。15か国以上を旅したコンシェルジュが、豊富な経験を活かして旅の相談に乗ってくれます。

 旅に関するイベントも多く開催していて、この店舗のファンになってくれる方もたくさんいらっしゃいます。ランニングが好きな常連のお客様達と一緒に、表参道を走ったりもしましたね。「旅」を中心にした、コミュニティ作りを実践している店舗です。

 この店舗は12月26日に閉店しますが、ここで取り組んできたことは他の店舗にも活かされています。池袋の「HIS The ROOM of journey」という店舗では、スタッフがコーヒーを作って店内の本の選書もしています。お客様がファンになってくださるような店舗を増やしたいと考えています。

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