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書店に行ってハズレを引かない「本の選び方」精神科医に聞く

コラム

 溜めこんだ仕事の書類、買ったはいいが、なかなか読めずにいる“積ん読”の山……そんな、悩める諸氏に朗報。

速読

 専門家たちによると、速読を習得するのは、本質を押さえれば意外と簡単。しかも、読書スピード以外の能力の“おまけ”もついてくるというのだ。速読を極めて、人生を加速させよう。

アウトプット前提で「深読」するのがコツ

 速読を効果的なものとするため、精神科医・樺沢紫苑氏が提唱しているのは「深読」。

「速読といえども一冊を深く読み、かつ内容を忘れないことが重要。そのためには本からインプットした内容を、アウトプットする前提で読書をすることが必要です」

 脳科学においては、本をいかにたくさん読んでもアウトプットしなければインプット力は高まらない。「インプット3:アウトプット7を目指し、2週間に3回のアウトプットを心がけると読んだ内容を忘れず、知識が構築されていく。すると自然と速読ができるようになり、やがて多読もできるようになるでしょう」(樺沢氏)

インプット大全

『インプット大全』では読書法など脳科学に裏付けられた80のインプット術を紹介

 具体的には、読んだ本の内容を他人に話したり、ブログやノートに記すことを自身に義務づける。

「そうすれば、要点や何らかしらの気づきを伝える必要が出てくるので、漫然と読むのではなく『この部分は覚えておこう』などという注目点が生まれ、それが深読に繋がっていくのです」

 目安としては、一冊につき「気づき」を3個、「ToDo」(すべきこと)を3個見つけたら十分。他人に話す場合は10分程度にまとめ、感想を書く場合は、気づき1+ToDo1を入れ込む。

「私はこの本を読んでこういうことに気づいたので、これから実践したいと思います」といった感じでまとめればいい。140文字のツイッターなどは感想文にうってつけだ。

 また、文章にしなくとも読書をしながら重要だと思った部分にマーカーを引く、ノートに書き写すだけでもアウトプットになる。

自己成長できる“ホームラン本”を探すには?

 そして、もうひとつ重要なのが「本の選び方」だ。

「ハズレ本を選ぶと時間が無駄になり、速読の意味がなくなる。自分にとって必要で、自己成長できることが書かれている“ホームラン本”以外は読まなくていい。そのために、脳内情報図書館をつくっておくのがいいでしょう」

 それを具現化したものが、樺沢氏が推奨する「マンダラチャート」だ。いま自分が必要としている情報をいくつか書き出し、さらにそれぞれの分野において何を知りたいのかも周囲に記す。スマホなどに保存しておけば、書店へ行ってもハズレ本を買うことはなくなる。こうした工夫も、速読の成功には欠かせないだろう。

マンダラ

樺沢氏のマンダラチャート(『インプット大全』より)

・アウトプットを前提に読むことで吸収力が格段に高まる
・ビジネス書、実用書は知りたい部分から読む
・読んだら必ずアウトプット
・選書能力を高めるのも速読の一環。曼荼羅チャートを活用してホームラン本を探すべし

【樺沢紫苑】
樺沢心理学研究所 代表取締役。札幌医科大学医学部卒。医師、医学博士。著書に『読んだら忘れない読書術』(サンマーク出版)、40万部ヒット作『アウトプット大全』、『インプット大全』(共にサンクチュアリ出版)などがある

― 速読で人生を倍速にする ―