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アマゾンが進める「置き配」。盗難リスクをどう防ぐか?

ビジネス

メリットは「再配達のストレスが軽減」

okippa

Yper株式会社プレスリリースより

 置き配サービスが注目される中、ユーザーの新たな需要に応えようとする企業もあります。アプリ連動型の置き配バッグが利用できる「OKIPPA」を運営するYper株式会社広報担当者に、参入の経緯を聞きました。

「2018年9月から顧客向けのサービス『OKIPPA』の提供を開始しました。再配達の根底にある『配送員と荷受け人が時間と場所を同時にしなければいけない』という問題の解決。さらに、日本特有の玄関前スペースが限られているという住環境の問題とも向き合い、アプリを活用した置き配バッグのサービスを提供しています」

 2019年7~8月には、日本郵便が「再配達の削減」を目的として「OKIPPA」の利用モニターを募集。10万世帯に無料配布されたことも話題を集めました。

 置き配バッグと共に配送員向けのプラカードを玄関先に吊るしておくだけで利用できるとあり、ユーザーからは「再配達で待たされるストレスが軽減された」という声もあるようです。

上限3万円で盗難や損傷を保証

「OKIPPA」を運営するYperには利用者から、こんな意見も寄せられているとか。

「ユーザーの声でひとつ注目しているのは『オートロックマンションのため利用できない』というものです。配送員が住居人に了解を得なければセキュリティを突破できないため、現在、スマートロックの企業と連携して解決策を模索しています。また、損傷や盗難のリスクを気にする声には、オプションとして『プレミアムプラン』を設けており、月額100円で“上限3万円”までの範囲で盗難された商品への補償を行っています」

 盗難や損傷の対策については「高価なモノや大切なモノは手渡しで、日用品など代替品が入手できるモノは“置き配バッグ”を利用するなど使い分けてほしい」とのこと。

 もちろんトラブルに見舞われないのが一番ですが、ユーザー側も、リスクを考慮してサービスを使うかどうか見極めることが必要かもしれません。

<取材・文/カネコシュウヘイ>

フリーの取材記者。編集者、デザイナー。アイドルやエンタメ、サブカルが得意分野。現場主義。私立恵比寿中学、BABYMETAL、さくら学院、ハロプロ(アンジュルム、Juice=Juice、カンガル)が核。拙著『BABYMETAL追っかけ日記』(鉄人社)。Twitterは@sorao17

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