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市営地下鉄ブルーライン、新百合ヶ丘延伸を予測。注目点は…

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「将来、新百合ヶ丘まで延伸してほしい」

 1993年、横浜市交通局の市営地下鉄ブルーライン新横浜―あざみ野間が延伸開業し、実際に乗ったときに私が思ったことだ。

ブルーライン

市営地下鉄ブルーラインは、横浜市の南北を縦断する

 あれから26年。長過ぎる歳月を要し、横浜市と川崎市が東急田園都市線乗換駅のあざみ野から、小田急電鉄(以下、小田急)乗換駅の新百合ヶ丘までの延伸が2019年1月に決まり、8月開催の住民説明会にて全容を明らかにした。

川崎市側の中間駅をどこに設置するか?

ブルーライン

市営地下鉄が横浜市を越えるのは、1999年開業の戸塚―湘南台間以来(写真は藤沢市の湘南台駅で撮影)

 資料によると、あざみ野―新百合ヶ丘間の距離は6.0~6.5キロで、概算事業費は1690~1760億円。延伸区間の新駅は横浜市と川崎市に各2駅設置する。事業主体は横浜市交通局で、第1種鉄道事業者(おもに自社局の鉄道線路で運送を行なうこと)として運行する。

 新駅の横浜市側は嶮山(けんざん)付近、すすき野付近、川崎市側は新百合ヶ丘駅南口付近の設置を予定している。また、川崎市側のもう1駅は、西側ルートの白山付近、中央ルートの王禅寺公園(おうぜんじこうえん)付近、東側ルートのヨネッティー王禅寺(スポーツ施設)付近のいずれかを予定している。

 川崎市は東側ルートのほうが「整備効果の高い有力ルート」と考えている。ヨネッティー王禅寺周辺には、8路線のバスがほぼ放射状に延びており、鉄道とバスの連携による北部地域のアクセス性向上が期待できるほか、鉄道との競合によるバスへの影響が少ないそうだ。

 延伸区間のルートについては、2019年度に選定する予定。その後、環境影響評価手続、都市計画手続、鉄道事業法手続などを経て、用地取得や工事に入り、2030年の開業を目指す。

 あざみ野―新百合ヶ丘間は地下で建設、トンネルは地表から最深30メートルまでの予定だという。また、大深度地下使用法を適用しない見込みのため、私有地の下に建設する場合は、用地買収が必要になる。難航すると開業が2031年以降に延びてしまう恐れがある。

新百合ヶ丘まで延伸のメリット

1.スピードアップ

ブルーライン

日中は15分間隔で運転される新百合23系統(左は東急バス、右は小田急バス)

 9月24日時点でバスの新百合23系統(東急バス、小田急バスの共同運行)は、あざみ野駅―新百合ヶ丘駅間を約30分で結んでいる。ブルーラインが延伸開業すると、同区間は約10分に短縮される見込みだ。

 また、新百合ヶ丘―新横浜間は、小田急の快速急行もしくは急行に乗り、町田でJR東日本横浜線に乗り換えると、約35分かかる。ブルーラインの延伸により、同区間は約27分に短縮される見込み。乗り換えもないので利便性も向上される。

 さらに港北ニュータウンなどの横浜市北部から、箱根湯本・御殿場方面へのスピードアップも期待できる。

ブルーライン

新百合ヶ丘を通過する特急ロマンスカー

 9月24日時点、小田急電鉄の特急ロマンスカーは、日中1時間あたり片道1本が新百合ヶ丘に停車する。ブルーラインの延伸により、“特急ロマンスカー乗換駅”が町田もしくは相模大野から、新百合ヶ丘に変わることで、より快適な移動もできる。

2.交通ネットワークの充実

ブルーライン

多摩センター駅は、小田急、京王電鉄、多摩都市モノレールが集う

 ブルーラインの延伸により、小田急多摩線プラス他社線(京王電鉄相模原線、多摩都市モノレール)の乗り継ぎで、橋本や立川方面への新しいルートが確立される。

 例えば、横浜線がなんらかのアクシデントで運転見合わせになった際、振替輸送ルートとしても機能する。

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