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超売り手市場なのに超多忙!“隠れ”早期選考に振り回される就活生の嘆き

学び

 超売り手市場と呼ばれる今年の就活市場。3月1日に就職活動が本格化してから2か月、5月1日時点で内定率は前年比4.7ポイント上昇の42.2%と4割を超えた(:参照)。

 筆者自身も大学生だが、「どこかの会社には行けるだろう」といった感じで切羽詰まった様子の学生は少ないように感じる。

 とはいえ、志願者の多い一部の超大手企業や、広告・マスコミなどの人気業界から内定を獲得するハードルは以前までと変わらずに高い。

 しかも昨今は「プレミアム選考」「ジョブマッチング」など聞き慣れない制度が導入され、多くの就活生が振り回されていると聞く。彼らの嘆きの声を聞いた。

超有名校でも書類で落とされる学生も

エントリーシート

※画像はイメージです

 まずは、特に志願者の多いマスコミ業界と、通信業界を志望する就活生に話を聞いた。早稲田大学に通う学生(4年、男性)Aさんはこう語る。

「テレビ局や大手携帯会社などはES(エントリーシート)で落とされることも多い。ESが通っても、webテストの要件が高く、面接にも進めないことはザラ。

 大手出版社はESが手書きで5枚とかある。そのうえ、筆記・作文試験で足切り。それが通った後も、面接が4、5回あるみたいな状況。もう、何回面接したら気が済むんだって感じですよ……(苦笑)」

 人気企業や、業界を狙う学生にとっては、選考はまだまだ厳しく、売り手市場という実感は薄いようだ。

プレミアム選考、面談会…タテマエばかりの新卒採用

 また、就活生からは「プレミアム選考」と呼ばれる早期選考についての不満も出た。

 昨今、インターンからの早期選考については「選考」という名前を使わず「面談会」「ジョブマッチング」などという名前で行われることも多い。

 企業側からすれば、「人手不足なんだし、そんなの仕方ないだろう」と思うかもしれないが、3月解禁の就職活動が、事実上前の年の夏や秋のインターンから始まっているという状況だ。当然、学生からの評判はすこぶる悪い。

「どの企業も『インターンは選考には一切関係ない』と言うんです。しかし、インターンからの早期選考は、どこの企業でも行われています」(前出のAさん)

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