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UberEats配達員に「過酷な労働環境」を聞く。組合結成の動きも

ビジネス

 時間にとらわれず、ノルマも出社も、煩わしい人間関係も必要ない――自由な働き方で注目を集めてきたUberEats配達員。だが、一方で、配達員はあくまで個人事業主。ウーバーとは雇用関係にない。

UberEats

※画像はイメージです ©LCVA

 最近では吉本興業が、個人事業主である芸人との間で「契約書」を交わしていなかったことが問題視されている。個人事業主は、労災や雇用保険の対象にはならないので、何かあれば自己責任。UberEats配達員も、運営会社が提供する保険はあるものの、補償が受けられるのはあくまで配達中の対人・対物事故のみ。配達員本人の補償はないのだ。

UberEats配達員の災難がTwitterで話題に

 ネット上で徐々にこうした配達員の内情が明らかになってきたが、特に話題になったのが、ある男性配達員が、配送中に単独で事故を起こした際、運営側に「再度このようなことがあれば、あなたのアカウントは永久停止となるかもしれません」と返されたというツイート。

 2016年のUber日本上陸当初からUberEats配達員として働いてきた40代男性Aさんは、運営側の対応をこう語る(ツイートした人とは別人)。

「まず、UberEats配達員というのは本当に誰でも簡単になれてしまいます。その前にどんな経歴があっても基本、問題ありません。登録センターに身分証明書など簡単な必要書類を持っていけば、その日のうちから働ける。だから、個人事業主として働くことのリスクに思い当たらない人もいるでしょう。本来であれば運営側が、リスクや働き方について、しっかりと説明するべきだと思います」

 Uberでは、配達パートナー登録の際、パートナーセンターに来訪し、対面で(1対1で)Uber Eatsの仕組みや配達パートナーの活動内容などを説明しているが、それでは不十分だという。

配達員の中にはモラルが低い人もいる

サボる

 また、Aさんはネットで報告されている運営側の厳しい対応には「理解できる部分もある」と主張。

「今回のケースのように『真面目にやっていて、あんなメールが届いて、やってられない』と、ネットで訴え出る人の気持ちもわかります。ただ、配達員の中にはモラルが低い人間がいるのも事実で、事故だと嘘を言って、配送している商品を横流しする人もいます。そんなことが続けば、Uberが厳しい対応に出る話になってもおかしくない」

 だが、今後の対応に不信感があるとも話す。

「私の友人の配達員も、事故を起こしたら『次、同じようなことがあったら、アカウントを停止する可能性がある』とUberに言われた。でも、その約2週間後、急に“ゴールド・パートナー”に認定されたという知らせが届いたんです。

 これは一定の配達数、評価をもらえていないと選ばれないものです。もちろんこの友人は選ばれてもおかしくない優良な配達員ではありましたが、なぜこのタイミングなのか、いろいろと考えてしまいますよね」

 公式サイトにも、ゴールド・パートナーは「過去3か月間の合計配達回数が500回以上であること」「コミュニティガイドラインを遵守していること」など4つの選定基準が明記されている。その友人はたまたまタイミングが重なっただけかもしれないが、「アカウント停止」を示唆された直後の認定には疑問が残る。