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“タワマンの悪い噂”に住民が反論 「価格暴落、階数ヒエラルキー…は笑い話」

1. 階数ヒエラルキー

格差

 階数による格差は、住んでいればわかります。いや、こんなのあって当たり前です。現代の日本は資本主義社会ですから、格差はあって当然なのです。私が住んでいるタワマンの最上階にお住まいの方は、私が買った部屋の倍以上の値段を払って入居しています。そうなると、車も衣服も食も教育費用も、全部クラスが違う。

 だからといって、普段の付き合いで、鼻にかけられたとか嫌味を言われたという経験はありませんし、気にもとめません。

 私は、公立小学校・中学校に通いましたが、戸建てがメインの地域でした。同じクラスには立派なお金持ちから私の家のような決して裕福とは言えない家庭までさまざまでした。

 戸建て同士だって、広さや門構え、車のようにわかりやすい格差は存在します。親同士はPTAの集まりでお話もしたでしょう。しかし、目に見える格差がわかっても、あえて反応しない、スルーする“大人な”人が多いのではないでしょうか。私の親もそういったものには無頓着な人でした。

 ちょっとした差にも反応してしまう人はどこにでもいます。タワマンに限らず、会社の寮でも、板状マンションでも、出世の速さでも、いちいち周りと差がつくことを気にかけてしまうのではないでしょうか。

 見栄を張りたがる人はタワマンに限らずどこにでも存在して、そのような人はほんのわずかな差にすら憤ったりするのです。

 もう一つ、タワーマンション住民であれば常識なのですが、一概に低層階だからといって高層階より安いということはありません。部屋の広さや眺望によって価値が変わってきます。最上階の特別仕様と一般フロアでは価値が違う一方で、一般フロア同士では大した差がなく、むしろ逆転すらあるのです。

 カビ臭い階数ヒエラルキーの話をいまだに持ち出すなど、タワマン住民にとっては笑い話でしかありません。

2. 将来、修繕積立金が高騰

 国土交通省が、新築後から30年間でかかるマンション修繕計画を計算して、どれくらい修繕費がかかるのか、修繕積立金の目安を出しています(※)。

 それによると、15階未満の建築で、延べ床面積10000平米までのマンションと、20階以上のタワマンでは、修繕にかかる平均的な積立費用は「ほぼ変わらない」という結論が報告されています。

 しかしこれは、築後30年間までの話。50年間くらいまでの期間を見込むと、もう少しかかってきます。しかし、タワマンの修繕費用は通常マンションの1.5~2倍程度に収まるという報告が、日本建築学会などから上がってきています。

 報告書をいくつか読みましたが、各タワマンの管理組合は設計コンサルなどと手を組みながら、コスト低減の努力を行っています。2000年前後から2005年に建てられたタワマンが次々に第1回目の修繕工事に入るなか、こうした知見は急速に積み上がっていくでしょう。

 私が強調したいのは、板状マンションよりも修繕にお金がかかるのは否定しませんが、十分な準備をすれば、特に不安は無いということです。

 修繕に対して準備不足のマンションは、板状であれタワーであれ、どちらも将来が不安です。タワーマンションの修繕積立金について、将来そんなに払えるかわからないという方がいるのであれば、最初から買わなければいいし、売却して住み替えればいいだけの話です。

 いまのところ、タワマンは板状よりも流動性が高く、売りやすく貸しやすいので選択肢は豊富です。

※参考:「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」(国土交通省)