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『パタリロ!』魔夜峰央と加藤諒が語る、“25歳の転機”

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 1978年に連載が開始され、現在も続いている魔夜峰央(66)の伝説的コミック『パタリロ!』(白泉社)を、2016年の舞台版スタッフとキャストで映画化した劇場版『パタリロ!』が公開中。

 常春の国マリネラ王国の皇太子パタリロを演じるのは、もちろん舞台版から続投の加藤諒さん(29)です。

パタリロ

加藤諒さん(左)と魔夜峰央さん

『翔んで埼玉』のヒットも記憶に新しい魔夜先生と、加藤さんのおふたりに、25歳で迎えた人生の転機について、そして映画化への経緯などを伺いました。

25歳は、何かが起きるとき

――bizSPA!フレッシュは25歳がコアターゲットであり、働き始めて数年経った20代が読者の大半です。

魔夜峰央(以下、魔夜):ちょうど仕事に疲れてくるか、あるいは少し分かって調子が出てくるか、きっと両極端な年代だね。

加藤諒(以下、加藤):僕はバラエティ番組に出始めたのがちょうど25歳のころでした。役者のお友達から、役者は25歳のときに何かが起きるとずっと言われていて、それを信じてやっていたら、バラエティ番組という新たな活躍の場を作っていただきました。そしてそこから朝ドラの『とと姉ちゃん』や大河ドラマの『真田丸』へも出演させていただき、そして『パタリロ!』に出会えた。

――『パタリロ!』も、舞台版のお話が来たときは、ちょうど25歳くらいのときでしょうか?

加藤:そうです。決まりましたというお話を最初に聞いたのは25歳のときです。

魔夜:私が『パタリロ!』の1本目を描いたのも25歳のときです。

加藤:ええ! 25歳って何かあるんですかね。

魔夜:1段上がる人には何か起こる歳なのかもしれない。

25歳で上がれる人、上がれない人

パタリロ

© 魔夜峰央・白泉社/劇場版「パタリロ!」製作委員会2019

――上がれる人と上がれない人との差はどこにあるのでしょうか。

魔夜:運だけでしょ。でもチャンスが来た時にきちんと掴めるように、それまでに努力しておくことは必要でしょうね。私は、大雑把に話すと、二十歳でデビューして、その翌年にはドスランプに陥って、22~23歳と最低な時期が続きました。

 でもマンガを描くほかには何もできないと分かっていたので、これで頑張るしかないと開き直って描いた作品を白泉社に送って、それが載った。怪奇ものや妖怪もののほかに、ギャグマンガも描いていましたが、『パタリロ!』を25歳のときに描いたことが、本格的なスタートになっていきました。

――ギャグマンガが自分に合っているという確信はどう得ましたか?

魔夜:その前に『ラシャーヌ!』という作品を描いたのですが、特に反響もなく、編集さんからも何も言われなかったんです。だけど、翌年の白泉社のパーティで、他の漫画家さんたちから、「あれは良かった」「面白かった」と言っていただいて。自分に向いているのかなと、そのときに思いました。

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