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特殊法人で働く30歳の“贅沢すぎる”嘆き「仕事がなさすぎるのもツライ」

学び

ヒマすぎる職場を捨てて転職を考え出す

「それに大した仕事をやっていないから正規の職員とはいえ、職歴として誇れるほどの経験は何も積んでいませんでした。収入の安定を望んで選んだ仕事のはずなのに不安ばかり大きくなってしまい、転職を考えるようになりました」

 それからは資格取得のために勉強に励み、転職に向けて着々と準備を進めていったそうです。

「さっさと仕事を終わらせて、後は夕方まで勉強。上司も『君はまだ若い。もっと自分を活かせる職場のほうがいいかもしれないね』と言ってくれ、職場で資格の勉強をすることを黙認してくれました。お給料をもらえながら転職の準備ができたので、そこはすごく助かったと思っています」

 およそ1年の間に5つほどの資格を取得したほか、もともと好きだった英語も勉強し直し、TOEICのスコアも650点から750点にアップ。こうした努力が実を結び、私立大学の大学職員として中途採用されます。

仕事がなさすぎる職場は人をダメにする

5月テーマ_06初稿

「今の仕事も基本的にノー残業で、あまり忙しくないですが日中は普通に働いています。それだけに特殊法人時代の仕事量の少なさがどれだけ異常だったかよく分かります。仕事がほとんどない日がたまにある程度ならいいのですが、さすがに毎日あれはちょっと……。冗談抜きに人をダメにしちゃいますよ(笑)」

 連日激務に追われているサラリーマンにとっては、ヒマだと感じるほど仕事のない職場をうらやましいと感じる人もいるでしょう。しかし、会社に来てもやることがないのはやはりツラいもの。

 結局のところ、適度に仕事があるくらいがちょうどいいのかもしれませんね。

特集・新入社員がおどろいた「入社後ギャップ」

<TEXT/トシタカマサ イラスト/小池祐子(@ikeko322)>

ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中

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