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バーチャルYouTuber・ねこますを直撃!「好きを仕事にする」スキルとは?

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――なるほど、その他のスキルは?

ねこます:プログラミングは、半年。言語はJava、HTML/CSS。このなかで一番勉強したのはJavaですね。

 理由は、オブジェクト思考を理解したかったためです。

 今はまだ動画作成に紐付いてませんが、(いずれ紐づくであろう)Unityを使う際にクラスとかメソッドの概念がわかっていないと困るはず。そこで、Javaで勉強した考えが役に立つかなと。

 3Dは、1年程度です。3Dのメタスキルとして画力は有効なので、絵を描いてきたことが副産物でした。

――創作にあたり勉強も含めて難しかったことはありますか?

ねこます:時間をかければできたという意味で、最初の動画を作るまでにつまずいたところはなかったです。

 時間がかかったのは、Unityのエラーが発生したときに「なにが間違っているんだろう?」と考えるとき。解決策を考えるときに、クラスとかメソッドの概念を理解していないと時間がかかると思います。

――(むむっ話が難しくなってきた……)勉強するのにどれくらいお金を遣われました?

ねこます:創作を初めた頃から考えると…それまでに買った本とか機材の金額でいうと100万円は超えます。

 本とか何十冊も買って、ソフトも数万円するものもあるので、それに加えてパソコンも上のものを狙っていく。ただ、結果として大学とか専門に行く金額と比べたらリーズナブルだと思いますよ。

――確かに、専門学校で年間100万円を2年と比べると割安ですね。必須ではないが、こんなスキルがあればよいことはありますか?

ねこます:理数の知識全般ですね。

 物を作るうえで、分解的に考えるにあたり、自然の原理、数学の概念を知っていたほうが、ブラックボックスになっている部分の根拠が明確にできるので、時間が短縮されます。

――ねこますさんは文系か理系かどちらだったのですか?

ねこます:理系でした。ただ、成績は下から数えて何番目……。科学は好きでしたが、テストの成績は全然よくなかったです。

――文系の人は、少し勇気がもらえる発言ですね。最後に、これからバーチャルYouTuberを目指す人にメッセージをお願いします。

ねこます:メッセージは、けもみみの人が増えてくれるといいな。

――……もうひとつメッセージをお願いします!

ねこます:これからは、モニターがVRに置き換わると思います。今は、まだ平面のモニターが主流だけど、空間がモニターになれば、バーチャルYouTuberの出番。

 VRやARのキャズム超えが、バーチャルYouTuberの本領発揮するときと思っているので、コツコツ続けていったらイイことがあるのでは。

 あとは、まず自分の興味のある筋からとりあえずやってみる。最初から正解を当てるのは無理、だったら興味のあることからやって判断するのがいいかなと。

 やってみて、大して結果が出なかった過去があるから今がある。だったら、やらないで悩んでいる時間は無駄だからやってみるべき。失敗しないと次に進めないから、賢くやろうではなく、やるしかないですかね。

■ ■ ■ ■ ■

きっかけは就職用のポートフォリオ制作だった」という、ねこます氏。

 だが、気づけば多くの人に動画が見られ、就職も決まっていました。

 自分が好きなことや得意なことを長い時間続けることで評価を得て、それを武器にしていくそのやり方には、見習う点がきっと多いはずです。

<取材・文/船方 翔馬>

1990年生まれ、ミレニアル世代ライター。ルポルタージュ、ドキュメンタリー好き。Twitterは@Syoma_F

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