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限定正社員って何?応募したら「話が違う」ケースも…要注意なポイント

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むしろ大変なのは「一般正社員」のほう?

 百貨店では、その取り扱い品目さながら、多様な雇用形態が存在するようで、「産後・親の介護の必要がある、といった限定正社員の従業員が多い」とのことだ。

「“派遣さん”と呼ばれている各ショップからの出向者、アルバイトの方も大勢います。ただその一方、一般正社員の労働環境はなかなかヘビーで、欠員が出た遠方店舗への急な異動、販売係から納品係への突然の職種変更みたいなこともよくあります」

 どうやら大変なのは、限定正社員よりも、一般正社員のほうだった。

「販売や裏方などその職種に専念したり、ワークライフバランスを重視したい人は限定正社員を選ぶことが多いですね。ただ、試用期間を本来よりも長く課されたり、正社員と同じ仕事なのに給料だけは低く抑えられたりするケースも。また、入社してみたら実は契約社員だったことも聞きます」(ハローワーク職員)

 本来、柔軟な働き方を推進するはずの限定正社員制度だが、その仕組みを悪用する企業もあるようだ。では、どうしたら自らの望む条件で「限定正社員」に就けるのか? 前出の澤上さんによれば大事なのは「求人の内容」と「面接」だという。

「求人の内容」と「面接」での注意点

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「まずは求人の内容を確認し、自分の希望に合っているか検討しましょう。何が限定されているのか(仕事の内容、勤務地、労働時間が短い、労働時間は同じだが残業はないなど)、いつまで限定なのか(希望すれば通常の正社員になれるのか)、賃金、将来の昇進、福利厚生など、仕組みと見通しをよく理解することが大切です」

 もちろんこれがウソの求人情報だとすると、違法行為となり、罰則の対象となる。

「企業が労働者を募集する際は、職業安定法により、労働条件を可能な限り具体的かつ詳細に明示するよう求められています。虚偽の条件を提示して求人を行った場合は罰則があります。企業は、職種、勤務地、勤務期間について、具体的に明示し、『限定』の内容がどのようなものなのか、通常の正社員と待遇にどのような違いがあるのか、限定の内容が当面のものなのか、将来に渡るものなのか明示しなければなりません」

 そして、実際に面接を受けるときは次の点を質問すると良さそう。

「採用担当者の説明が求人内容と矛盾していないか、最終的に労働契約を結ぶまでに万が一、条件が変わる場合は、どこがどのように変わったのか、しっかりと確認するようにしてください」

 今は縁がなくても将来、自分や配偶者、あるいは子供が限定正社員になる可能性は誰にでもある。なかなか聞き慣れない呼び方でも、しっかり身を守る意識を持つようにしたい。

<取材・文/浅原浩>

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