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限定正社員って何?応募したら「話が違う」ケースも…要注意なポイント

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 先日、「久々にハローワークに行ったら契約社員と限定正社員の求人ばかりになっていた! どうなってるんだ日本!」などと憤るツイートが話題となった。

 このツイートで一躍脚光を浴びた「限定正社員」というワードをみなさんご存じだろうか。

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※画像はイメージです

 正社員とも、契約社員や派遣社員とも違う「限定正社員」とはいったい何なのか? そんなに増えているのか?

「限定正社員」の定義を聞いてみた

 まず「限定正社員」とはどのようなものなのか、特定社会保険労務士の澤上貴子さんに聞いた。

「2012年(平成24年)3月、厚生労働省は『望ましい働き方ビジョン』『[多様な形態による正社員]に関する研究会報告書』を公表し、そこで『多様な正社員』という概念を提案しました。

 具体的には、いわゆる通常の正社員と同様に無期労働契約でありながら、職種、勤務地、労働時間等が限定的な働き方を導入するということ。

 これは非正社員にとっては正社員になることができる可能性をもたらし、正社員にとってはワークライフバランス実現のためのひとつの手段となるものです」

「限定正社員」という用語はこの「多様な正社員」と、ほぼ同様の考え方だという。

 以前であれば「一般職」「地域職」などと呼ばれていた労働形態の総称のようだが、実態はどうなっているのか。冒頭のツイートでも話題になったハローワーク。私も都内にある自宅最寄りのハローワークに行き、さっそく求人票が集まった冊子に目を通してみた。

ハローワークに行って求人を見たら…見当たらない

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……が、たまに「勤務地限定」のものは見かけるものの、限定正社員の求人はあまり見あたらない! ほとんどが「正社員(限定ナシ)」や「契約社員」の求人であった。

「調べ方が悪いのか?」と不安になり、近くにいたハローワーク職員に聞いてみたところ、「ハローワークでは限定正社員の求人は少なく、あまり増えてもいない」のだそう。

「実は、ハローワークに集まる求人は中小企業のものがほとんどで、限定正社員は、社員数が多い分、働き方にも多様性が求められる大企業、特に小売業・接客業などによく見られる形態なんです」(ハローワーク職員)

 ならば、ということで都内の大手百貨店に勤務する知人に話を聞いてみた。

「確かに、うちの場合は、たくさんの働き方があります。百貨店と直接雇用契約を結んだ従業員でも正社員、限定正社員、契約社員がいます」

やはり限定正社員はいた。

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