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「ボリウッド」ってどんなジャンル?映画業界のウラ用語

コラム

A.出資者に保険会社が映画の完成を保証する制度

ビジネス資料

 映画製作には莫大な資金が必要です。金融機関に融資を受けやすくする方法として「完成保証」があります。

 映画制作会社が、テレビ局や映画配給会社、ビデオ会社などに企画書や脚本を持ち込み、同時に完成保証会社(主に損害保険会社)に保険料を支払って、完成保証の契約を結びます。

 その契約書や、著作権、配給権などを担保に、金融機関に融資を受ける制度です。完成保証があることで、金融機関が安心して融資できるというメリットがあります。

 基本的には、与えられた予算と製作期間内に映画を完成させることが求められますが、天災などのやむを得ない事情で製作に支障が出た場合は、金融機関は追加で融資を行います。

 しかし、監督とのトラブルや出演者の不祥事などが原因の場合は、訴訟問題になってしまうこともあります。また、「ヒットするかどうか」で融資をするかどうか判断されるため、斬新な作品や芸術性の高い作品が資金を得られないという面もあります。そのような問題を克服するために、最近ではクラウドファンディングを利用した資金調達が注目されています。

<TEXT/bizSPA!取材班 モデル/倉田夏希(SPA!DOL)>

※参考:『最新映画産業の動向とカラクリがよ~くわかる本 第3版

bizSPA!フレッシュ編集部の記者(編集者)が、20代のビジネスマン向けに、気になる世の中の本音や実情を徹底した現場取材で伝えます。

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