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空前の唐揚げブーム到来!密集率日本一の“聖地”を巡礼してみた

暮らし

 国道沿いやフードコート、スーパーの軒先などで唐揚げ店をよく見かける昨今。それもそのはず、空前絶後の唐揚げブームが到来しているというのだ。その舞台裏を追ってみた!

唐揚げ

「からあげグランプリ」で5年連続最高金賞を受賞した「もり山」の唐揚げ。県外からわざわざ買いに訪れる人も

唐揚げの「聖地」中津と宇佐を巡礼してみた!

「唐揚げの聖地」と呼ばれる大分県・中津と、唐揚げ文化発祥の地・宇佐。ともに大分県北部に位置する狭いエリアだが、約100店舗もの唐揚げ専門店がひしめき合っており、その密集率は日本一だ。

 地元民によると、同地域で唐揚げは「お店で買って家で食べるもの」であり、「一家に一軒、ひいきの専門店がある」のが常識。

「運動会や年末年始、お出かけには欠かせない存在」(地元民)で、シーズン中は各店がフル稼働となる。昨今の唐揚げブームで家族や学生グループの「唐揚げ巡礼」も加わり、行列ができる店も多い。

 たとえ隣同士のお店でも同じ味はひとつとして存在せず、味の決め手となるオリジナルの漬けダレや揚げ油、原材料となる鶏肉も当然こだわり抜いている。その昔、中津や宇佐の唐揚げといえば骨つきだったという歴史があることから、地元では骨つき(ぶつ切り)唐揚げも根強い人気だ。骨の周りの肉はジューシーで旨味も強い。そして漬けダレには鶏の髄液が染み出すため、より味わい深くなるという。

「冷めてもおいしい」の理由

唐揚げ

「鳥しん」の唐揚げ

 そんななか、各店舗が力を入れるのは「冷めてもおいしい」商品作りだ。多くの店では鶏肉を一定時間タレに漬け込んだ後、片栗粉を薄くまぶし油で揚げるスタイル。衣が薄くパリッとした皮は時間がたってもベタつかないのが特徴だ。揚げたてはもちろん、鶏の旨味やタレの味がはっきりと判別できる“冷めかけ”を食べてこそ、真の味がわかるともいわれている

 購入された大量の唐揚げが、翌日に残ることも多く、そんな時は各家庭でアレンジされ、別の料理へと生まれ変わる。

「酢豚ならぬ酢鶏にしたり、酒と醬油と砂糖で甘辛く煮込んだり。刻んで炒飯の具にすることもあります」(地元民)

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