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オリエンタルランドでパワハラ訴訟。非正規社員からは悲痛な声が続々

ビジネス

 現在、千葉県浦安市に本社を構えるオリエンタルランド。連結従業員数は5825人、平均年収は672万円(平均年齢は41.5歳)です(Yahoo!ファイナンスによる)。

 年間2000万人が訪れる企業の口コミ・給与明細サイト「キャリコネ」によれば、サービス業界全体の平均年収は372万円(※)。業界水準でいえばかなりの高年収だといえるでしょう。

 その一方で、非正規の「準社員」もオリエンタルランドでは多数働いており、その数は1万9006人にも上ります(オリエンタルランド公式ホームページによる)。これは、園内で案内や清掃を行うキャストや、商品販売、駐車場の管理などに従事するスタッフです。

 さらに、訴訟に踏み切った原告女性2人のようなパフォーマーも非正規雇用で、「出演者」という扱いです。公式サイトに記載された直近のエンターテイナーの採用情報を見てみると、エンターテイナーになるためには、書類選考から始まり実技審査も含めた合計4段階の審査に合格する必要があります。

 採用された際の待遇は、時給1300円スタートで、契約期間は1年間です。華やかなショーやパレードの舞台に立てることを除けば、他の準社員との間でそれほど大きな待遇面での差はありません。

 オリエンタルランド、ひいてはオリエンタルランドが運営する東京ディズニーリゾートはこうした大多数を占める、非正規の準社員や出演者によって成り立っているといっても過言ではないのです。

※キャリコネ会員のうち勤務先にサービス業界企業を選択した会員が投稿した給与情報から算出したデータ(執筆時点)

契約社員が置かれた過酷な労働環境

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オリエンタルランド公式サイト リクルートページより https://www.castingline.net/?utm_source=olc.co.jp&utm_medium=banner&utm_campaign=recruit

 さて、実際に働いている、あるいは働いていた社員達は自社の労働環境をどうとらえているのでしょうか?「キャリコネ」ユーザーの情報から、社員のリアルな声をピックアップしました。まずは契約社員の方たちの声から見ていきましょう。

「職種にもよるが、夏場は炎天下のなか、冬場は寒いなか外にいなければならないこともあるため、体調を崩しやすい。従業員が倒れることもしょっちゅう。しかし、それは自己の体調管理が怠っているだけと、上司(室内でデスクワークをしている)からの注意で片付けられ、体調不良が理由でも休めない」(20代前半女性/契約社員/200万円/2015年度)

 こうした労働に笑顔で従事する人がいるからこそ、夢の国が成り立っていると考えると少し複雑です……。また、準社員として働いていたものの、すでに退職した人の口コミからは、別の問題も浮き彫りに。

「準社員として働いていく中で、昇給がまったく見込まれないこと。また、休日に関して全て勤務日がシフト制なので、休みたい日を事前に申請をしていても、申請が許可されない場合が多かった。仕事のやりがいはあったが将来的に正社員として職を探したいと思った。ちなみに、準社員から正社員への登用はまったくない」(20代前半男性/契約社員/200万円/2015年度)

 同社HPによると、準社員の昇給自体はありますが、「年2回、評価にもとづき最大20円ずつ」と書かれており、「時給20円UPじゃ給料が上がった気がしない」というのがホンネでしょう。

 中には、ディズニーランドで働けるだけで幸せ!という人もいるはずですが…待遇等を考えると夢の国で働くことはなかなか大変なようです。