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「身内の甘ったれがあったのではないか」行政による“雇用数水増し”に驚愕

ビジネス

「結局役所には障害者を雇う仕組みがなかった」

kasumigaseki

 また別の障害者機関関係者からはこのような声も挙がっています。

「怒りますよ。ただ怒ったところで42年間も水増ししてきたのですから、今、急にどうこうという問題じゃ解決できることではありません。しっかりとやり直してほしいと思います。

 まず役所に障害者雇用の理念から勉強してもらわなければ話になりません。ノーマライゼーションっていうのは何なんだと。個人個人の障害者が自分で自立して生きていくためにはどうしたらいいんだと考えてほしいですね」

 そして、その方法として「やっぱりもっとも優れた方法は雇用による収入です」と言います。

「収入がなければ自立なんかできませんから。民間企業が障害者の雇用に協力してやっているのに、結局役所には障害者を雇うという仕組みがなかったということですね」

「知的障害者とか精神障害者は採用したくない」

 ただ一方で、ある行政機関に勤める障害者の方からは「障害者雇用は、公的機関じゃなくて民間だけでいいんじゃないかって思います」という意外な声も。

「例えば普通にバリバリ働いている人が転職して来るっていうのは問題ないのでしょうが、来るのが障害者だったら、採用する側も躊躇するんじゃないかなって思いますよ

 私の場合は民間企業で働いていたし、身体の障害もそんなに重くないので、法定雇用率が引き上げになり、障害者の人も増やさなければいけないなか、配慮しなくて良い雇用者だったので入れたのだと思います」

 その障害者は「本音としては軽度の身体障害者はいいけれども、知的障害者とか精神障害者は採用したくないという気持ちなんだろうと思います」とも言っていました。

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