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【漂白剤とシミ抜き剤の使い分け方】Yシャツの襟の黄ばみはどうしたらいい?

暮らし

お気に入りの洋服にシミがついてしまうと残念な気持ちになりますよね。クリーニングに出すと高額になるし、自分で上手くシミ抜き出来たら…と思っている方必見!

実家のクリーニング店で15年間実務経験をつんだ洗濯のプロであり、シミ抜き剤メーカー株式会社ハッシュ代表の浅川ふみが『漂白剤とシミ抜き剤』の違いと使い分け方を伝授します。

シミ抜き剤と言っても様々なものがありますが、今回は弊社の「スポッとる」という製品と比較した例でご紹介します。

そもそも漂白剤とは?シミ抜き剤とは?

漂白剤は「塩素(えんそ)系」と「酸素(さんそ)系」の2種類あり、黄ばみや時間の経った汚れを落とすために使います。

漂白剤とは?シミ抜き剤とは?

「塩素系漂白剤」は色素を抜く作用が強いので、色物に使うと白くなってしまいます。白い物なら使えますが、生地への影響も強いので生地が傷んで破れやすくなるため、いわゆる「おしゃれ着」にはおすすめできません。

「酸素系漂白剤」は塩素系より作用が弱く、色物に使うことができます。市販の物は指定の分量で薄めて使いますが、薄めるときには48℃くらいの熱めのお湯を使用するとシミ抜き効果が上がります。

シミ抜き剤は、スポットで付いた汚れを落とすために使う薬剤です。シミはついて直ぐに処理したほうが簡単に落とせますので、携帯用で持ち歩くと便利。時間が経ってしまっても酵素分解のシミ抜き剤であれば落とせる可能性は高いので、試してみる価値はあります。

ポイント①生地へのダメージの違い

生地へのダメージの違い

漂白剤は色素を取り除く作用があるので生地の色や柄ごと落としてしまう可能性があり注意が必要です。またデリケートな繊維には使用不可な場合が多いです。

一方シミ抜き剤はシミの成分を分解するので生地に与えるダメージは少ないと言えるでしょう。その分洗浄力は弱く汚れを落とすのに時間がかかる場合があります。

ポイント②汚れの種類によって使い分ける

全体が汚れている場合や靴などの汚れや黄ばみがひどい場合は、漂白剤を使って衣類を丸ごとつけ置きすることで効率的に汚れを落とすことができます。

部分的な食べ飲み物のシミや血液、皮脂汚れ、時間の経った古いシミなどにはシミ抜き剤を使用することで面倒なつけ置きをせず確実に安全に落とすことができます。

ポイント③目的によって使い分ける

色落ちの心配のない衣類全体を漂白したい場合や除菌消臭効果を求める場合、複数の衣類を同時に手入れしたい場合には漂白剤が適しています。

頑固なシミ、丸洗いできない布製品の部分的なシミ抜き、色柄物やデリケートな素材にはピンポイントで使えて安全性の高いシミ抜き剤が適しています。また携帯用のシミ抜き剤なら外出先でのうっかりシミにも対応できます。

シミは時間が経つとどんどん落ちにくくなる

シミは時間が経つとどんどん落ちにくくなる

みなさんは着替える時にシミがついていることに気づいたり、食事の時にシミがついてしまった経験はないでしょうか?シミがついてしまったらどのように対処していますか?

「すぐに水で洗えばなんとかなる!」と思っていませんか?

間違った方法でシミ抜きをしようとすると、シミが広がっていってしまったり余計に落ちにくくなることがあります。「あとでクリーニングに出せばいいや~」と後回しにしているとドンドンシミが落ちにくくなり、専門店でも対処できないほどの状態になってしまいます。多くのシミは適切に対処すればしっかりと落とすことができます。

食べこぼしには早めの対処が大事

うっかりシミNO.1は食べこぼしです。パスタソースやカレー、コーヒーにワイン、中々落ちない食べ飲み物のシミって沢山ありますよね。ついてすぐの汚れにはシミ抜き剤がおすすめ!時間が経つにつれ落ちにくくなってしまうので携帯用のシミ抜き剤ですぐに対処することで落としやすくなります。

1番よく聞かれるYシャツの襟の黄ばみ

Yシャツの襟の黄ばみ

脇部分のシミも、Yシャツの襟の黄ばみと同様。原因は、汗や皮脂が時間が経って酸化するためです。これは例えるとリンゴを剥いて時間が経つと茶色くなる現象です。洗濯してからしまっておいても次のシーズンに出してみると黄ばんでいることがよくあります。

このようなシミは50℃以上の熱めのお湯に漂白剤を溶かし一晩浸けると落とすことができます(衣類によって色落ちや生地を傷める可能性があるので注意が必要です)。

どうやって使うと効果的?

漂白剤
洗面器やバケツなどにつけ置く方法で、丸洗いできるものに使えます。
(シーツ、Yシャツ、作業着、白衣、タオルなど)これらが全体的に汚れていたり、カビや雑菌が気になるときにつけ置きします。

◆使い方事例—カーテンのカビ 酸素系漂白剤を使用します。
①50℃のお湯を風呂に5ℓ溜める。酸素系漂白剤を5ℓの分量溶かす。
②カーテンをつけ置く。24時間放置。
③洗濯機で通常どおり1サイクル洗う。干す。

漂白剤の注意点は「塩素系」は必ず単独で使うことです。洗濯機に入れるのもよくありません。理由は酸と混ざると急速に有毒ガスが発生して危険だからです。酸は意外とどこにでもある成分なので油断できません。

シミ抜き剤
うっかり食べこぼした時、携帯用のシミ抜き剤で直ぐに処置すると落ちやすいです。

◆使い方事例—ミートソースのシミ 
①シミ抜き剤を塗って、多めの水分で汚れをタオルなどに移していきます。
②汚れが残る場合はシミ抜き剤を塗ってから10分ほど置くとよいです。

時間が経ってしまったら
①シミに塗って24時間置きます。
②多めの水分でぬらしたタオルでよく拭取ります。

いかがでしたか?文字にすると難しく思ってしまうかもしれませんが、チャレンジしていくうちにコツがつかめますので、諦めずにトライしてください。

<TEXT/株式会社ハッシュ 代表取締役 浅川ふみ>

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株式会社ハッシュ 代表取締役
15年間クリーニング業で培ったノウハウをもとに2008年洗剤の製造販売会社を起業。自社のしみ抜き剤の実演販売やしみ抜き講習会などを通じて、洗濯しかたやの疑問にお答えしています。

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